英愛の芝シーズンが始まる

イギリスとアイルランドの平場競走は毎年、復活祭に合わせるようにシーズンがスタートしますが、3月24日と25日の週末、英国はドンカスターで、アイルランドは Naas 競馬場で2018年の芝競馬が始まりました。
復活祭そのものはカレンダーの関係で年によって日にちが替わり、今年は4月1日が当日なのだそうです。3月24日のドンカスターではG戦が行われていませんので(名物はリンカーン・ハンデ)、ここはアイルランドのシーズン最初のG戦レポート。

さて当競馬ブログでは横文字を自己流の読み方で通していましたが、今年からは出来るだけ現地の発音に近い読み方に変えることにしました。最初のG戦が行われた Naas 競馬場は去年まで「ナース」と表記していましたが、どうも現地では「ネース」乃至は「ネイス」と発音するようですね。ということで今回からは「ネース競馬場」という表記を使うことにします。アイルランドには Dundalk という町にも競馬場がありますが、こちらは「ダンダルク」ではなく、「ダンドーク」。確か去年ここで日本人が巻き込まれる事件があり、正しい読み方をその時に知った次第。

ということで3月25日にネース競馬場で行われたのは、パーク・エクスプレス・ステークス Park Express S (GⅢ、3歳上牝、1マイル)。シーズン初めとあって馬場は未だ重く、soft to heavy 。当初はオブライエン厩舎も出走馬を準備していたようですが結局は参戦せず7頭立てで、うち6頭が今期初戦。3歳上という条件ながら全馬が4歳馬で、前シーズンを同じネースのリステッド戦勝ちで締め括ったエレガント・ポーズ Elegant Pose が4対6の1番人気に支持されていました。
各馬パドックを出てスタート地点に向かう時、2番人気(9対4)のメイキング・ライト Making Light が何かに驚き(どうやら子供がコースに飛び出してきたとのこと)、騎手を振り落として放馬するアクシデント。幸いに馬も人も無事で、予定通りにレースが始まります。

出走馬中只1頭、英国のオールウェザー競馬で新シーズンに使われていた4番人気(20対1)の一角スター・クォリティー Star Quality が逃げましたが、これを2番手でマークしていた3番人気(13対2)のパンスター Panstarr が残り3ハロンで先頭。そのまま逃げ込みを図る所に外から追い込んできたのが、5番手を追走していたレース前にアクシデントがあったメイキング・ライト、残り1ハロンで楽に先頭に立つと、パンスターに半馬身差を付けて最初のG戦勝ち馬となりました。人気のエレガント・ポーズは4番手から追い上げたものの及ばず、4分の3馬身差の3着。

勝ったメイキング・ライトは、ダーモット・ウェルド師が管理。厩舎の主戦騎手はパット・スマーレンですが負傷休養中とのことで、今回はレイ・ローチ(Leigh Roche ロシュと読むのかも)に乗り替わっていました。人気のエレガント・ポーズが前走制したリステッド戦はガーネット・ステークス(ネース、1マイルの soft)と言い、この時に短頭差で2着したのがメイキング・ライトです。(因みに4着がパンスター)
メイキング・ライトは2歳時にキラヴュラン・ステークス(GⅢ)に勝っており、G戦は2年振り、2勝目となりました。ウェルド師によれば7ハロンから1マイルまでなら未だまだ行けそう、ということで、次走以降はスマーレンとのコンビでの活躍が期待されます。

 

 

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