生きるための戦略

昨日は寒かった。4月の「なごり雪」、19年振りだそうな。

今日は晴れたけれども風は冷たい。桜もしぶとく残っている。
上智大学の土手に昆虫調査を試みようと思ったけれど、花見の人ばかりなので断念。この季節はここに近づけない。
この土手には黄色の花を付けるウコンの桜が1本あったはずだけれど、まぁいいや。

そこで赤坂御用地の土手、辛うじてツマキチョウ3♂確認。他にルリシジミが1頭飛んでいた。どれも止まれば羽を一杯に広げる。太陽熱を少しでも取り入れようとしているのだろう。

ところで海野氏によると、東京のツマキチョウはナノハナやムラサキハナナを食している由。昔はコマツナギだと解説されていた。
花そのものを食べるので、1株に1頭分の余裕しかない。
そこで卵から孵化したツマキの1齢幼虫は「鎌」を備えている。まず自分が生まれた株に競争相手がいないかどうか見回るのである。

いたらどうするか。決闘が行われる。勝ったほうが相手を食べる、つまり共食い。
不思議なことに、この鎌は1齢幼虫にしかない。2齢以降は「か弱い」幼虫に変身するのである。

春先に可憐に飛び交うツマキチョウにも、命がけで生きるための戦略が備わっている。しかしこれは種が増え過ぎないための戦略と考えられないこともない。
増える一方の人間にこういうDNAが備わっていないのは、考えようによっては不幸だ。それで人は人を無意味に殺し合うのかな?
などと書くとクレーム必死。止めておこう。

今のところ見当たるのは♂ばかり、♀の羽化はもう少し先。ということは今暫くツマキチョウの飛翔が楽しめそうだ。

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