N響チョイ聴き
演奏会ネタもどき
このところ日記をサボっていましたが、チョイと忙しかったもので、パソコンに向かう時間がなかったためです。その間もコンサート通いは続けていました。これからボチボチ感想などをアップ。大分忘れたこともあるので、簡潔に、なればいいんですがね。
12月13日にN響を聴いてきました。これは知人にプレゼントして頂いたチケット。折角のプレゼントですが、席はP。残念ながらここは音楽を聴く席ではありません。バランスは酷いし、ソリストの音はほとんど聴こえませんから。
でありますからして、演奏の感想は書きません。いずれ録画放送が出るでしょうから、音楽の話はそのとき。
そうそう、これは下野竜也のN響定期デビュー。フンパーディンクの「ヘンゼルとグレーテル」からの音楽が最初と最後に置かれ、前半はキュッヒルのソロでプフィッツナーのヴァイオリン協奏曲という珍しい作品を、後半の頭にはシュトラウスの「死と変容」を取り上げるという、いかにも下野好みの選曲でした。
かつて某掲示板にN響の悪口を書いたことがあります。批判の対象はオーケストラそのものではなく、N響というブランドを取り巻く人達や聴衆だったのですが、この日も私の印象は全く変わりませんでした。
私の隣に座った若いカップルの品のないこと。聞くとはなしに聞こえてくる会話は、鼻持ちならぬ “N響の聞き手はかくあるべきもの” といった類の高邁なご意見。聞いていて腹が立ちます。
さらには、演奏に対する反応の冷たいこと。誰が聴いたって当夜の圧巻は「死と変容」ですよ。ところがこれに対して送られた拍手はお義理のパラパラ。下野も一度コールに応えて登場しただけで拍手は消えてしまいました。
コンサートが終了してから席を立つ人の素早く、かつ多いこと。彼らは音楽を楽しむのではなく、教養として、自分を飾るためのアクセサリーとしか考えていないのでしょう。もちろん中には優れた聴き手もいるはずですが、聴衆の総和として、N響の客は酷い。オケが可哀相ですが、こういうことを他と比較したり、改善しようとする気持ちは全く無いものと思われます。
もう一つ言うとですね。この日は車で帰ったんですが、例えば日本フィルのときは駐車場も空いています。N響には車で来る客が圧倒的に多い。駐車場の精算に随分時間がかかりました。しかもどれも外車ばっかり。こんなこと、日本フィルではあり得ません。
再確認したこと。N響は放送で楽しむべし。P席は避けるべし。
ソロのキュッヒルさん、アンコールにパガニーニのカプリスから14番を弾きました。後半は客席で聴いておられましたから、下野に一目置いたんでしょう。
全曲目を終わった後、オーケストラから下野に花束が贈られました。最初は彼の受賞(斎藤秀雄賞かな?)を祝したのかな、と思いましたが、どうもN響の慣例みたい。
マエストロ下野、次のシーズンもN響定期に登場するようで、オーケストラとしては彼を将来のトップに据える展望を描いているんでしょうか。
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