今朝の日経新聞

この頃は新聞というものをあまり読まなくなりました。新聞を読む時間があったら他のものを読みたいし、やりたいこともありますから。

日本経済新聞というのは、あまり好きじゃありません。面白くないから。それでも仕事の関係で目を通さないわけにもいかず、見出しだけでも眺めることにしています。
自宅では取らないけれど会社には必ずあるので、出社すれば先ずザッと目を通すのが日課ですね。(そろそろ止(辞)めたいけど)

というわけで今朝の日経を見ていたら、仕事と関係のない記事が二つ目に入りました。

一つは「文化往来」。アルブレヒト、読響の「桂冠指揮者」に、という副題。読響定期会員は既に知っていることですが、この新設ポストに就任するアルブレヒトは、2年に1度同オケに客演して、その関係を永続させるという内容ですね。

日本のオーケストラの音楽監督や常任指揮者に海外の大物指揮者が就任する、というのはN響/デュトワ、都響/ベルティーニにも前例がありますが、最も成果を挙げたのは読響/アルブレヒトの関係でしょうね。

私にとっては一つ一つのコンサートが必ずしも納得の行くものではありませんでしたが、氏の功績は名演云々ではなく、オーケストラの存在意義を見直すことや、その文化の担い手としての意識改革に目覚めさせることにあったのでしょう。
日本のオーケストラ界全体にとっても大きな刺激になったし、聴衆の聴く耳を育てた、という点でも特筆大書すべき功績を残したと思います。

もう一つは、オピニオン面のインタヴュー記事。領空侵犯と題した記事で、村田製作所社長・村田泰隆氏の登場。
「環境保護はチョウの視点で」、というタイトルですから、虫好きには内容は自ずと知れたものです。

丁度今、絶滅危惧の昆虫事典を読み始めたところなので、タイムリーな記事でした。環境保護というのは、保護すべき対象夫々に事情が異なっているため、言うは易し行うは難し、なのです。とても法律一本で解決できるような問題ではありますまい。

村田氏は虫屋の世界でも有名人で、私などは“会社の社長もやってるんだ”という感覚ですね。
何時のことだったか忘れましたが、「日本蝶類学会」を立ち上げたときに、確か村田氏も発起人の一人だったと思います。

私も大いに賛同するところがあり、設立総会に出掛けて会費を支払ったら、受付氏に深々と感謝のお辞儀をされました。見上げるとこの受付氏が写真で見知った村田製作所社長殿であったので、ひどく恐縮したことを覚えています。世間には様々な顔を持った人がいるものです。

環境保護などとは対極にあるような実業の世界で、氏のような筋金入りのナチュラリストが堂々と発言されているのを拝読し、真に心強く、頼もしく思いましたね。

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