芸術監督、びわ湖ホールを語る

音楽ネタ

時事ネタにしてもいいんでしょうが、まぁ音楽ネタということにしておきます。

昨日の東京国際フォーラムは、第91回マエストロサロン・沼尻竜典の巻でした。沼尻氏、時の人と呼んでも良いかも知れませんね。
しかしマエストロサロンは日本フィル東京定期の曲目解説、聴きどころを語る会。芸術監督が、びわ湖ホール問題に関して自らの見解を述べる場ではありません。
従って私としては、話題にならなければサロン終了後、個人的に感想などを聞いてみようかな、と考えていました。
ところが今回は、のっけからその話題です。

マエストロサロンは、毎回登場されたマエストロに近況を聞く時間が設定されています。落語で言えば「枕」に相当するもの。
今回は、司会者が真っ先にこの問題を取り上げました。

詳しい内容は日本フィルのホームページ、ウェブ上で音声で聞けるでしょう。関心のある方はそちらで確認してください。
ただしマエストロはかなり微妙な発言もされていましたし、特に指定管理者制度の導入後の弊害について語られた部分については、“ここまではカットしてください”と要望されていました。
私の超個人的なミクシィ日記と雖も、全体に公開している以上、内容を詳しく書くわけには行きません。全貌はこの場に参加していた人たちだけの情報ということにしておきます。

沼尻氏の見解は明快、私には正論だと感じられました。反省すべき点も挙げられていましたが、それもその通りだと思います。
私としては、びわ湖ホールは演奏の質を落とさず、自らの存在意義を積極的に全国発信すべく努力して欲しいと思います。
いずれにしても今回の議論は、自民党系某会派が京都のマスコミを利用してアドバルーンを上げたフシもあり、ホールの将来は依然霧の中でしょう。

ということで、読んでいる人にはサッパリ判らない報告でした。

本題の曲目解説。ほとんどがシュトラウスの「ツァラトゥストラかく語りき」に費やされました。ブーレーズ盤のCDを使いながらのアナリーゼです。
これについても、ウェブに乗せる関係からCDを鳴らす部分はカットされる由。沼尻氏、その点も考慮して古いクラウス盤を用意してきたのですが、著作権に引っ掛るのかどうか判らず、最終的には事務局が準備したCDを用いての解説になった次第。

楽曲の内容から、マエストロはニーチェの原作を朗読されたのですが、“朗読も著作権に引っ掛りますかねぇ?” “いや~、それは多分大丈夫でしょう”などという遣り取りも。

ネットの世界は一見便利になったように見えますが、規制に次ぐ規制。実にやり難い世の中になったもんです。
最終的には、現場に参加しなければ本当の所は伝わりません。参加したくても物理的に無理な人はどうすればよいのか。
様々な問題が提起された(様な気がした)マエストロサロンでした。

そうそう、今回のチョコレートケーキ、格別に美味しかったなぁ。やっぱり現場に参加しなけりゃ判らないことばっかりじゃ。

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