空蝉

これは本来昨日の日記なんですが、書きそびれてしまいました。
タイトルは源氏物語ではなく、蝉の抜け殻のこと。「うつせみ」と読みまっせ、念のため。
去年までの私の日記には蝉の話題が度々登場し、初鳴き、鳴き収めを細かく記録していました。
今年蝉の話題がないのは、家に引き篭もっていてあまり外に出ないから。それに拙宅の近所は蝉が少なく、漸くにしてミンミンゼミを聞いた程度だからでもあります。
最も早いニイニイゼミ(5月に鳴くハルゼミは別として)は、例年6月の終りか遅くとも7月初めには鳴き出します。
日曜日の夕方(7月19日)、上野に降り立った時はニイニイが盛んに鳴いていましたから、居る所では普通に鳴き出したのだろうと想像します。
で、昨日の朝の散歩。近くのマンションの庭先、桜の樹の下で蝉の抜け殻を見つけました。精査したところ、間違いなくミンミンゼミのもの。
東京にいるほぼ4種のセミを抜け殻で同定するのは面白いものです。ニイニイゼミとツクツクボウシは大きさと形だけで直ぐ判定できますが、意外に難しいのはアブラゼミとミンミンゼミの区別。
ここに絵を書くわけにはいかないので表現は難しいのですが、目の間の「おでこ」が出ているのがミンミン。
極めて細いのでルーペでないと見難いのですが、触角が付け根から上に順番に小さくなるのもミンミン。アブラは触角の下から三つ目の「節」が他より大きいのが特徴です。
空蝉を手にとって観察していると、すぐそばでミンミンが鳴き出しました。“あ、この抜け殻の本人だな”。
セミは羽化すればある程度移動します。しかし抜け殻は発生した地点に残されますから、発生の証拠になる道理。
今年は鳴き声ではなく、せいぜい空蝉を拾い集めてセミ・マップでも作ろうかしら。
これなら鳴かない♀も確認できるし、聞き損なったセミも把握できますからね。
ということで、今年最初の蝉日記でした。
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