ヒルガオとコヒルガオ

夏になると良く見かける花にヒルガオがあります。いわゆる朝顔形の花で色はピンク。その名の通り、昼に咲いて、夜は萎みます。朝の散歩で出遭うのは、その萎んだ状態が多いようですね。
今年改めて図鑑などに当って調べてみると、ヒルガオに良く似たコヒルガオという種類もあるそうです。
拙宅の近所にはヒルガオは多くないのですが、意識して探してみました。そして発見したことは、ヒルガオもコヒルガオも確認できた、ということ。
区別は葉に注目するのが判り易いようです。どちらも鏃形の葉ですが、その基の部分が耳のように両側に張り出していますよね。
その張り出し方が両種では異なります。
この耳が本体に対して直角に近いほど急激に張り出し、かつ耳の先が2つに切れ込んでいるのがコヒルガオ。対するヒルガオは耳がもっと垂れていて、切れ込みはありません。全体に丸い感じ。
花の大きさで区別することも出来るそうですが、大きさはあくまでも比較してのこと。葉の形で区別する方が間違いないと思います。
しかし厄介なのは、両者の中間種も存在するという話。
帰化植物写真図鑑には、その辺の事情が詳しく解説されています。
もう一つ興味ある指摘は、種子のこと。
ヒルガオは普通は種を結ばず、主に地下茎で増えていく植物なのですが、極く稀に種子を結ぶことがある由。
学名では、ヒルガオが Calystegia japonica カリステギア・ヤポニカ(日本の)、コヒルガオは Calystegia hederacea カリステギア・へデラケア(キヅタのような)。
同じカリステギアですから、容易に中間種が出来るんでしょうね。
どちらも空き地のフェンスやマンションの垣根などに絡み付いています。ヒルガオかコヒルガオか、果てまた中間タイプかを確認してみるのも面白いでしょう。
種が見つかったら大発見、近くにある筈の由来を別にする一群を探すという興味が沸いてきます。
更に最近はセイヨウヒルガオというのもあって、これは葉の形が全く違うので容易に見分けられるそうです。私の近所では未だ見つけていません。
ヒルガオもコヒルガオも日本古来の在来種で、セイヨウヒルガオはヨーロッパ原産の帰化植物とのことです。
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