ディミトリ・ミトロプーロス指揮ニューヨーク・フィル(28)
ミトロプーロスとニューヨーク・フィルによる全プログラム紹介、年内には終えたかったのですが、どう見ても無理な状況になってきました。
今回から愈々第115シーズンに入ります。このシーズンはミトロプーロスの音楽監督としての最後に当ります。数回に分けざるを得ませんが、今日は第1回目。
1956年10月18・19日 カーネギーホール
ヘンデル/合奏協奏曲第2番変ロ長調作品3-2
バーバー/フルート、オーボエ、トランペットと弦楽のためのカプリコーン協奏曲
R.シュトラウス/交響詩「ドン・ファン」
ベートーヴェン/交響曲第5番
指揮/ディミトリ・ミトロプーロス
フルート/ジョン・ウンマー
オーボエ/ハロルド・ゴンバーグ
トランペット/ウィリアム・ヴァッキアーノ
1956年10月20日 カーネギーホール
バーバー/フルート、オーボエ、トランペットと弦楽のためのカプリコーン協奏曲
ベートーヴェン/ピアノ協奏曲第1番
ベートーヴェン/交響曲第5番
指揮/ディミトリ・ミトロプーロス
フルート/ジョン・ウンマー
オーボエ/ハロルド・ゴンバーグ
トランペット/ウィリアム・ヴァッキアーノ
ピアノ/スタンレー・バビン
1956年10月21日 カーネギーホール
ヘンデル/合奏協奏曲第2番変ロ長調作品3-2
ベートーヴェン/交響曲第5番
バーバー/フルート、オーボエ、トランペットと弦楽のためのカプリコーン協奏曲
ワインベルガー/歌劇「シュワンダ」ポルカとフーガ
指揮/ディミトリ・ミトロプーロス
フルート/ジョン・ウンマー
オーボエ/ハロルド・ゴンバーグ
トランペット/ウィリアム・ヴァッキアーノ
1956年10月25・26日 カーネギーホール
グルック/歌劇「アルチェステ」序曲
ブラームス/交響曲第4番
リード/トッカータ・ジョコーサ作品94
スクリャービン/法悦の詩
指揮/ディミトリ・ミトロプーロス
1956年10月27日 カーネギーホール
グルック/歌劇「アルチェステ」序曲
ショパン/ピアノ協奏曲第2番
ステーラー/前奏曲とロンド・ジョコ―ソ
ブラームス/交響曲第4番
指揮/ディミトリ・ミトロプーロス
ピアノ/ルース・スレンチンスカ
1956年10月28日 カーネギーホール
R.シュトラウス/交響詩「ドン・ファン」
ステーラー/前奏曲とロンド・ジョコ―ソ
ブラームス/交響曲第4番
デュカス/魔法使いの弟子
指揮/ディミトリ・ミトロプーロス
1956年11月1・2日 カーネギーホール
ハイドン/交響曲第100番
シュラー/金管楽器と打楽器のための交響曲
ファリャ/交響的印象「スペインの庭の夜」
ラヴェル/左手のためのピアノ協奏曲
指揮/ディミトリ・ミトロプーロス
ピアノ/ロベール・カサドシュ
1956年11月4日 カーネギーホール
ハイドン/交響曲第100番
シュラー/金管楽器と打楽器のための交響曲
ラロ/スペイン交響曲
R.シュトラウス/楽劇「サロメ」7枚のヴェールの踊り
指揮/ディミトリ・ミトロプーロス
ヴァイオリン/ベティー・ジャン・ハーゲン
1956年11月5日 コネチカット州ハートフォード
モーツァルト/歌劇「ティト帝の慈悲」序曲
ヘンデル/合奏協奏曲第2番変ロ長調作品3-2
バーバー/フルート、オーボエ、トランペットと弦楽のためのカプリコーン協奏曲
ブラームス/交響曲第4番
ワインベルガー/歌劇「シュワンダ」ポルカとフーガ
指揮/ディミトリ・ミトロプーロス
フルート/ジョン・ウンマー
オーボエ/ハロルド・ゴンバーグ
トランペット/ウィリアム・ヴァッキアーノ
1956年11月8・9日 カーネギーホール
バッハ/コラール前奏曲「おお人よ、汝の罪の大いなるを嘆け」によるアリア(11月8日のみ)
モーツァルト/歌劇「ティト帝の慈悲」序曲
ウィリアム・シューマン/クレデンダム
ラフマニノフ/ピアノ協奏曲第1番
シューマン/交響曲第1番
指揮/ディミトリ・ミトロプーロス
ピアノ/バイロン・ジャニス
1956年11月11日 カーネギーホール
モーツァルト/歌劇「ティト帝の慈悲」序曲
シューマン/交響曲第1番
チャイコフスキー/ピアノ協奏曲第1番
グラズノフ/ギリシャ主題による序曲第1番
指揮/ディミトリ・ミトロプーロス
ピアノ/アンナ・サイディス
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10月25日のリード Gardner Read (1913- ) はイリノイ州エヴァンストンに生まれたアメリカの作曲家、ということ以外には情報がありません。べルウィン社から第3交響曲が出版されていますから、交響曲は少なくとも3曲あることは確かでしょう。取り上げられたトッカータの作品番号が94ということから判断して、相当な多作家であることが想像されます。
10月27日のステーラーに付いても殆ど情報がありません。恐らくウィーンに生まれてニューヨークに没した Robert Starer (1924-2001) のことだと思われます。この人にも第3交響曲の出版(MCA社)があります。
11月1日のシュラー Gunther Schuller (1925- ) については改めて紹介するまでもないでしょう。代表作のパウル・クレーの主題による7つの練習曲は、かつて渡辺暁雄が日本フィルで取り上げたのを聴いたことがあります。
シュラーの父親はニューヨーク・フィルのヴァイオリニストでしたし、シュラー自身もホルン吹きで、シンシナティ響やメットでも活躍していたほど。ジャズにも造詣が深い事でも有名。
11月8日にだけ演奏されたバッハは、オルガンのためのコラール前奏曲集からBWV622に分類されているもの。恐らく誰かの追悼のために演奏されたと思われますが、対象が誰なのかは現時点では不明です。
11月8日、ウィリアム・シューマンのクレデンダム Credendum には、「信条」 Article of Faith という副題が付けられています。
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