寅年生まれの大作曲家

正月のお遊び、去年もやりましたっけ。

寅年生まれはあまり話題がないんですよね。ずばり、ベートーヴェンに尽きます。この巨人が生まれたために、その後はこの歳周りからはあまり話題になる人は出てきません。
また漠然とした「寅年」のイメージに叶う人はベートーヴェンをおいて他にいないような気もしますが如何でしょうか。

さて、
寅年は親分気質の人が多く、繊細な神経と義理人情に厚い、というのは高島暦の解説。
若い頃は礼儀正しく頭の良さが目立つけれど、成長に従って行動力を発揮するタイプ。野心満々、自尊心と自立心に富むというあたりは、正にベートーヴェンがピッタリじゃないでしょうか。

ただし何事にもやり過ぎる傾向があって、最晩年のベートーヴェンは未だに難解と感ずる人も多いでしょう。

ベートーヴェンの一回り下にパガニーニがいますね。この人は処世術に長けていましたから、出世する人が多い寅年の典型かもしれません。自尊心なんか相当なものだったでしょうしね。

やや下って、ベートーヴェンが48歳の時に生まれたのが「ファウスト」で名高いグノーです。この人がどんな人物だったのか、私はよく知りません。
1842年になると同じフランスからマスネーが出ました。この人もフランスのオペラ界で活躍した人。

寅年はフランスに猛威を奮うかに見えましたが、1854年にはモラヴィアからヤナーチェクが出ます。彼もまた後年に至って矢鱈に行動力を発揮した人で、19世紀中頃の生まれの癖に、その音楽は遥かに20世紀を先取りしていました。
ベートーヴェンに次ぐ寅年の逸材でしょう。

1866年のサティも自立心という意味では特異な存在。繊細な神経というのも当っているようです。

19世紀最後の寅年である1890年にはマルティヌーが生まれました。先輩ヤナーチェクを継承した彼もチェコを代表する作曲家。
この年にはフランスのイベール、スイスのマルタンなども目につきます。

20世紀になるとデュリュフレ、ロドリーゴ、ウォルトン、クルターク、ヘンツェなどが出ますが、どう見ても寅年生まれの大作曲家という点ではベートーヴェンが偉大過ぎて、他の作曲家は影が薄いという印象になってしまいます。

今年も一年を通してベートーヴェンの偉大さに触れることになりそうですな。

 

Pocket
LINEで送る

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください