ニューイヤー・コンサート2010

昨日の元旦、恒例のウィーン・フィルによるニューイヤー・コンサートを見ました。地デジNHK教育で午後7時15分から。以前はBSでも生中継していましたが、昨今は生中継は地上波だけ。録画はせずに生放送で観たものです。

今年は2年前にアッ言わせたジョルジュ・プレートルの2度目の登場。2008年の驚きは小日記でも書きましたが、今回も素晴らしいニュー・イヤーでした。

プレートルのワルツは、何より気品がある。彼の指揮で次々に繰り出されるシュトラウス一家の音楽を聴くと、これまで散々聴いてきた有名タレント系指揮者のワルツが如何に野暮ったいものであったかを思い知らされるが不思議。去年のバレンボイムなどは話になりません。
私がこれまで放送で接した中でも最高級の洗練。かのカラヤンやクライバーより上ではないかと思われるのでした。

曲目を一々メモしていませんでしたが、前半の驚きは何と言っても「酒、女、唄」。これが始まった時、我が耳を疑ったのは、これこそ正真正銘の「酒、女、唄」ではないか、ということ。
すぐさま楽譜を引っ張り出して来て確認したので間違いありません。この有名なワルツの完全全曲版なのです。

これまでこのワルツは数多く録音などでも聴いてきましたが、ほとんど全てが最初の部分をカットしてしまう短縮版。私はクラシック音楽を聴き出して半世紀になりますが、この全曲を聴いたのは初体験です。

これだけでプレートルは神様ですよ。

後半の冒頭にニコライがあったのも感動ものでしょう。今年生誕100年を迎えるニコライとウィーン・フィルについては説明の要もないほど。

ここ数年で古いものをどんどん整理し、ニューイヤー・コンサートの録音録画は古いボスコフスキーのCDくらいしか手元に残っていません。
2010年の良き記録として、近々発売のプレートルを買ってもいいと思いましたね。

コンサートそのものも素晴らしかったけれど、休憩時間に流れていたプレートルのリハーサルや、ヴァレンチノのドレス・リハーサルも面白い見物でしたね。

それにしても会場でデジカメでパチパチやっている人の多いこと。もちろん演奏中はそんな馬鹿なことをする人はいませんが、音楽の途中では撮り放題の様子。
これはウィーンが寛容なのじゃなく、日本のホールが煩さ過ぎるのだと思います。

今回ばかりは現地で聴きたい、と思いましたねェ~。

 

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