N響・第1663回定期の放送

12月のデュトワ/N響の最終回は、12月16日にサントリーホールで行われたBプログラム。ラヴェルの亡き王女のためのパヴァ―ヌと左手のためのピアノ協奏曲、メインがショスタコーヴィチの交響曲第11番という組み合わせです。
ラヴェルでのソロはニコライ・ルガンスキー、私は12月の札幌交響楽団で聴いて感心した人です。プロフィールはそちらを。

デュトワと言えばフランスものとロシアものという印象ですが、このプログラムなどは正にデュトワそのもの、彼の真骨頂と言ってよいでしょう。

冒頭のパヴァ―ヌ、昔はどこのオケも出だしのホルンがひっくり返ってヒヤヒヤしたものですが、最近はそういうことも少なくなったようです。N響のメンバーも大分代替わりしたようで、無難に通過。チョッと危なっかしい所も無いではなかったけど、ね。

次の協奏曲はやや失望ですね、ソリスト。

先ず疑問に思ったのは、使わない方の右手。別にどうでもよいことのように思いますが、ルガンスキーは何度も右手でピアノの端を押さえて弾いていました。この曲では左手だけのピアニストを前提にしているので、やはり右手はどんな場合でも膝に置いておくのが正しいと思います。

弾かれた音楽も切れがイマイチ。札幌のラフマニノフとは別人のような感じでした。やはりルガンスキーはロシア音楽できいてこそ、という感想。尤もテレビでの感想は当てになりませんからその積りで。

メインのショスタコーヴィチ。そもそもこれはテレビなどで鑑賞するものじゃありません。
交響曲第11番はすっかり名曲の仲間入りを果たし、私も日本フィル(ラザレフ指揮)や読響(ウルフ指揮とスクロヴァチェフスキ指揮の2種類)で体験しました。ナマで聴く迫力はとうてい録音などでは伝わらないものです。
従って感想も無し。

テレビ画面で見た限りでは、ホルンに一人、トランペットには何と二人もアシスタントを付けていたようですね。オリジナルはホルン4、トランペット3という編成。
心なしかトランペットが危なっかしく聴こえたのは気のせいでしょうか。

 

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