冬の音

今日は寒かったですねぇ。朝の天気予報では風も止み、日も射すから暖かくなると言っていたじゃないか。

それでも事務所に篭っていても面白くないから、昼休みに迎賓館の周りを散歩してみた。
ここを巡っている道路の街路樹はユリノキ。葉はすっかり落ちて、種の入った実だけが枝先で揺れている。

と、ギイーッ、ギイーッという鳥の鳴き声。あまり聞かない啼き方である。あぁ、あいつか、と思って見上げると、やっぱりコゲラだ。ユリノキの幹を翔け登るように嘴で突付いている。
カタカタカタ・・・と速射音を立てて虫を探しているのである。

そばにスズメが3羽付き添っていて、おこぼれに与ろうと隙を狙っている様子。
コゲラも黙ってはいない。時どきスズメに飛び掛って追い払うが、スズメもしつこい。そんな様子を眺めているうちに昼休みが終わってしまった。

コゲラは昔は見なかった。都会に棲みつく鳥を「都市鳥」というのだそうだけれど、コゲラは完全に都市鳥になってしまった。詳しい人に聞くと、ここ20年ほどのことだという。

1年中いるらしいけれど、やはり目に付くのは冬である。ギイーッ、ギイーッ、という鳴き声と同時にカタカタ、という連射音を聞いたらコゲラ。すっかり冬の音として定着してしまった。

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