巳年生まれの大作曲家

今日も正月のお遊びネタ。第三弾は、これも恒例の干支に因んだ話で、今年が5回目。「辰」から引き継がれた「巳」はヘビのことと解釈して良いのでしょうか。辰巳というのは巧い繋がりでしたね。
ヘビであれば、聖書によると女性に疑うことを最初に教えたのが蛇ということになっています。男にとって憎むべきはヘビなる哉。

例によって高嶋歴などを繙くと、巳年生まれの人は神経が細やかで温和、なおかつ思慮深いとあります。物事への探求心旺盛、粘り強く完全主義。時間を掛けて出した結論は絶対に譲らず、その自信がときには頑固さに通ずるのだとか。
これを読むと思いつくのはブラームスでしょう。正にブラームスこそ巳年生まれの大作曲家なのですね。

それを念頭に置いて、というか先入観念として音楽史を眺めると、音楽史に登場する最初の大物は1557年生まれのガブリエリでしょうか。この人は古過ぎて良く判りません。
飛んで1653年にはコレルリとパッヘルベルが出ます。特にコレルリは自作に厳しかった人で推敲に推敲を重ねて作品を発表、ブラームスに通ずるところがあります。コレルリこそイタリアのブラームス、またはバロック音楽のブラームスと呼んでも良いのではないでしょうか。

1749年のチマローザから4回り目の1797年にシューベルトとドニゼッティが出現。俗に巳年生まれは金運に恵まれていると言いますが、この二人は好対照でしょう。明らかにドニゼッティは巳年生まれの御利益を活かした人。
次のメンデルスゾーンも金運を活かしたタイプだったみたいですが、シューベルトと共通しているのが早死にだったこと。同じ短命でもシューベルトとメンデルスゾーンとを同じ巳年で括る訳には行かないようです。

そして1833年生まれがブラームス。同い年にボロディンがいますが、彼は化学者としての方が名声が上で、音楽は言わばアマチュア。本来人種的にはアジア系で、ロシア5人組では異色の存在でしょう。作曲家としてはブラームス的、チョッとこじつけか・・・。
このあとも1845年のフォーレ、1857年がエルガー、1869年にはルーセル、そして1881年のバルトークとそれなりの大物が続きます。

1905年生まれのティペットが「大作曲家」のトリでしょうか。日本では余り聴く機会がありませんが、交響曲が4曲、弦楽四重奏曲は5曲、ピアノ・ソナタも4曲と厳選主義の人で、現代のブラームス、英国のブラームスに擬えても良いかも知れません。

ということで今年もお開きに。

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