虫日和の一日
本格的な夏の始まり。
昼に上智大学の土手に行ったところ、夥しい数のコシアキトンボが飛んでいました。トンボは甲虫以上に疎いのですが、これだけは判ります。多分、弁慶堀を住処にしていたヤゴが一斉に羽化したんでしょう。毎年のことながら数が多い。
これに呼応するように、蝶も数が増えてきました。全て普通種ですが、どれも数が多い。アゲハチョウ、クロアゲハ、モンシロチョウ、ベニシジミ、ルリシジミ。特に多いのはベニシジミで、いままで何処に隠れていたのかと思うほど、其処彼処に見かけます。
少ないながら、キチョウ、キタテハも目撃。
こういう日は都会を離れて、どこか虫の多そうな所に行きたい。近場なら奥多摩、箱根、房総、何処でもいい。昆虫採集には絶好の一日になることは間違いなし。もう捕虫網を振り回す歳でもありませんが、昔の記憶が疼くのであります。
テレビの天気予報などを見ていても、こういう原始的な気象感覚は伝わってきません。天気図や数字の問題じゃない。朝起きて外に出た瞬間、今日は「虫日和」というのが判るんですな。長年のカン。
時間に縛られることなく、朝起きた感覚でフラフラと山に行く。終日人に会うこともなく、虫を見て過ごす。早くそういうことができる、気侭な身分になりたい。
1年のうちに何日かは、無性に野生に目覚める刻があるもの。今日はそういう一日であったぞ。
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