集中力競争
コミュニティまとめ書きをしたら草臥れましたワ。チョウも気になるのでいそいそと蘇峰公園へ。
途中にモンシロチョウやヤマトシジミを普通に見かけます。どれも新鮮個体ではなく、それなりに襤褸い。人の目に止まらない中で早くから羽化しているのでしょうね。
蘇峰で先ず出迎えてくれたのはクロアゲハの♂。今年はアゲハより先にクロアゲハを見ました。狂ったように木々の間を飛び回っているのは、明らかに♀の蛹を捜しているのでしょう。ツツジの花にも目もくれない。「花より団子」、いやいや「団子より花」かな。よく分からん。
と思ったのも束の間、3分後にはシイの高木の樹上にアゲハチョウ(ナミアゲハ)も飛びます。アオスジアゲハは未だ出ていないようですが、最早時間の問題でしょう。
ベンチに座って芍薬の花を眺めていると、鳥たちの声が聞こえてきました。
シジュウカラはブルックナーの第4交響曲を盛んに歌っています。それに混じって“集中力競争、集中力競争”と主張しているのがヤマバト。
昔はヤマバトは都会にはいませんでした。地方赴任生活を終えて東京に戻った頃、頻りに聞こえてきたのが“集中力競争”。あれは何だ、と思って調べた答えがヤマバトでしたね。
図鑑によると鳴き声は“デーデッポデーデー”と書いてあります。それが私にはどうしても“集中力競争”に聞こえる。人にその話をすると必ず笑われます。子供にはズバリ、馬鹿にされます。でも、そう聞こえるのだから仕方がありませんな。
思うに初めてのサラリーマン生活に疲れ、何事にも被害妄想が働いていた当時の精神状態で聞こえたのが“集中力競争”。勝手にそう思っとりますです。ハイ。
暫くヤマバトとシジュウカラの合奏を聞いていると、もう一つの啼き声が飛び込んできます。もっと複雑な歌。
“アッ”と気が付いて見上げたのが、やはりツバメ。今年の初見ですね。昔はツバメの渡りは何時か、というのが結構話題になっていましたが、このごろは影が薄い様子。
広辞苑によるとツバメの聞きなしは“土食って虫食って口苦い”だそうな。“集中力競争”よりコジツケが酷いと思うんですがね。でも今日は生まれて初めて最初の啼き出しが“土食って”に聞こえましたね。
心境の変化か? 単なる加齢か?
鳥や虫の声を人間の言葉に置き換えるのを「聞きなし」と言います。日本人だけの独特な感性だそうですね。
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