カラヤンとフルトヴェングラー
先日の札幌からの帰り、飛行機の時間待ちとフライト中の暇潰しに本を1冊読みました。千歳飛行場の本屋でふらふらと買ったもの。
幻冬舎新書、中川右介著「カラヤンとフルトヴェングラー」。奥付を見ると、第1刷発行が2007年1月30日、私が買ったのは3月20日発行の第7刷でした。
本には詳しくないのでよく判りませんが、ペースが速いんでしょうか。まぁ、こういうことでもない限り買わない本です。
で、東京に帰り着くまでにあらかた読んでしまいました。
内容は、ベルリン・フィルの四代目監督(カラヤン)の座を巡る抗争のトライアングルを描いたものです。
フルトヴェングラー、カラヤン、チェリビダッケが主な登場人物。
著者も書いている通り、三人の「音楽」を論じているのではなく、権力闘争のドラマが主題。クラシック音楽もの、というよりも歴史ドラマ、人間ドラマですね。戦国武将たちの駆け引きを読んでいるみたい。
内容をもっと知りたい人は読んでください。どの書店でも平積みされています。840円+税。
世紀の名レコードとされている、フルトヴェングラー指揮バイロイトの第9について、録音したレッゲがフルトヴェングラーを楽屋に訪ね、“良い演奏でしたが、期待ほどではありませんでした”と言ったとか、
フルトヴェングラーが死の床にあった当時のベルリン・フィルとチェリビダッケのリハーサル(ブラームスのドイツ・レクイエム)でのこと。
カラヤンのリハーサルに言及した団員の言葉に激昂したチェリビダッケとのやり取り。
オケ“あなたにブラームスが指揮できるわけがない”
チェリ“田舎オーケストラが何を言うのか”
なんて凄いですね。
この3人の好き嫌いは人夫々でしょうが、私はこの本を読んでも順番に変化は起きませんでした。
即ち、カラヤン=好き。フルトヴェングラー=まあまあ。チェリビダッケ=嫌い。
皆さんはどうですか?
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