木五倍子

 
春も大分進行してきました。超特急です。
昨日は久し振りに、横浜は山下公園に出掛けるというので早目に家を出ました。神奈川県民ホールでオペラを見るのが目的でしたが、暖かさと好天に誘われ、少し散歩でもしてみようか。
家を出て西大井駅に向かう途中、珍しいものを見つけました。木五倍子の花。こんな住宅街にこの木を植えている家があったとは・・・。新発見です。
突然ですが、ここで問題です。「木五倍子」とは何と読むでしょう。
ピンポ~ン、そう、正解は「きぶし」ですね。漢字では4文字なのに、ひらがなでは3文字という珍しい事例。早春の山地で、その花が目立つ木です。
私が木五倍子に出会ったのは、随分昔の早春、越冬から目覚めたばかりのチョウに出会いたくて湘南の山を散策していた時でした。逗子の双子山。
ここに分け入った時、全山が黄色に染まっている見事な光景に遭遇。葉はなく、穂のような多数の薄黄色の花が垂れ下がっているのです。まだ桜は開花していない時期。帰宅してから図鑑で調べ、これが「きぶし」という種類であることを突き止めました。
木五倍子の花、私は大好きです。できれば毎年鑑賞に出掛けたいくらいですが、ここ数年は忙しかったり、出不精になったこともあり、見ていませんでした。でも頭の中には “そろそろ木五倍子が咲いているだろうなぁ~”。
それが偶然、拙宅のごく近くで見つけたのですから、嬉しかったですね。もちろん木は1本だけ、双子山の群生とは比べ物になりませんが。
ところで木の名前。木五倍子の「木」は、文字通り、木だから。では「五倍子」は何か。
これは「ふし」という、ヌルデに虫が作る巣のこと。虫瘤ですね。昔はこれを潰して染料にしました。黒の染料です。ご夫人の「お歯黒」に使ったんです。
で、木五倍子は、「ふし」の代用になったんだそうです。だから、木バージョンの「ふし」なんですよ。勉強になった、かな?
思いもかけず木五倍子に出会い、今日はいいことあるかも。(オペラの感想は別記)
みなとみらい線、いつもはみなとみらい駅で下車してしまいますが、今日は初めて日本大通り駅に降り立ちました。山下公園は目と鼻の先ですね。氷川丸を見たり、久し振りに家内とデートしましたとさ。
で、開場には少し時間があるので、「カフェ・ド・ラ・ぺ」という何処かのイミテーション喫茶で時間を潰しました。今日の出し物に合わせ、ウィンナ・コーヒーを啜るしかありません。
序に今日の話。昨日以上に暖か。
例によって蘇峰公園を散策しましたが、羽化したばかりのモンシロチョウ1頭。それに新鮮なルリシジミを2頭見てきました。ここでは既にシャガが開花していましたし、途中立ち寄った庚塚公園ではムラサキケマンも花を付けていました。
名前は判らないけれど、ヒメシャクの一種と思われる美しい蛾にも遭遇しましたよ。
今日もいいことあるかしら。

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