何とゴマダラチョウが!!

今朝はヒヨドリがけたたましく啼いている。季節は虫から鳥に移行しているということか。

というわけで、近所を散歩してみました(10月9日)。

拙宅のある地区の行政区分は「東京都品川区大井」ということになっておりますが、僅かに南に向かえば「大田区山王」という地理になります。

今日の散歩コースは山王にある「蘇峰公園」。明治から昭和にかけて活躍した徳富蘇峰のお屋敷だった所。蘇峰は我が祖父と親交が厚かった関係もあり、この公園にはよく出掛けます。

イチョウが銀杏を実らせている時期で、公園には銀杏拾いの人が目立ちました。
ここに向かう途中から目立つのはツマグロヒョウモン。♂も♀も多い。

この南方系の蝶を近所で見るようになったのは去年の夏からのことで、初めて見た時は口から心臓が飛び出しそうになるくらい驚きましたね。関西方面では普通蝶であっても、東京23区で見る事はほとんどなかったからです。

地球温暖化の影響と言ってしまえば簡単だけれど、もっと複雑な事情があるのかもしれません。
今年は秋に入ってから矢鱈に目立つようになり、この数週間、目に止まる蝶といえばツマグロになってしまいました。これって異常なことじゃないでしょうかね。

公園には未だキツネノマゴ(ピンクの小花をつける、まぁ雑草ですね)が密集して咲いていて、ヤマトシジミが群れています。日陰になった辺りに黒っぽい大型の蝶がいたので近づいて見ると、何とゴマダラチョウの♂!!

ゴマダラチョウ自体はそれほど珍しくはないけれど、キツネノマゴで吸蜜しているというのは聞いたことがない。デジカメを持ってこなかったことを後悔しても後の祭。

帰ってから生態図鑑で調べてみると、《花を訪れて吸蜜することは稀であるが、カラスザンショウ、イヌザンショウ、ヌルデ、ヤマウコギなどで吸蜜した記録が報告されている》とあるではないか。

花で吸密すること自体が稀であり、あったとしても、皆、木本ですからね。草本の花で吸蜜などという事実は、しかるべき所に報告した方がいいのじゃないか、などと思ってしまいます。
まぁ、人間の眼なんて大した物を見ていない、ということなんでしょう。

帰る途中で眼前を横切る黒い固体を追ったら、これはルリタテハ。反射的に閃いたのは、都心のルリタテハはホトトギスを食しているのではなかろうか、ということ。
見ればホトトギスも美しい花をつけているではありませんか。そういう季節になったんですね。

これ全て朝の9時半から10時半に見たことです。東京ってよく見れば自然が豊かなんです。

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