つばめ、飛んだじゃないか

今日は川崎ラゾーナでメット・ライブビューイングを観戦、帰ってきたところ。
メットでも1936年以来の上演になるというプッチーニの「つばめ」。主役二人の働きかけによって実現したプロダクションです。
プッチーニ/歌劇「つばめ」(新演出)
 マグダ/アンジェラ・ゲオルギュー
 ルッジェーロ/ロベルト・アラーニャ
 ランバルド/サミュエル・レイミー
 リゼット/リゼット・オロペーサ
 プルニエ/マリウーシュ・ブレンチュー
 指揮/マルコ・アルミリアート
 演出/ニコラス・ジョエル
既にプロダクションを見た人が、ゲオルギューが風邪をひいていて良くない、という感想を書いていましたから、あまり期待しないで出掛けました。
なるほど開幕前にピーター・ゲルプ総裁がマイクロフォンを手に登場、客席から失望の溜息が漏れたようです。
“失望されている方もいますが、ご安心下さい。キャストの変更はありません。ただし、ゲオルギューさんは風邪をこじらせて体調が万全ではありません。しかしこの機会に皆様を失望させるにしのびなく、今日は全力で務める決意です。”
ま、そんな内容でした。
確かに最初の「ドレッタの夢」などは声量も控えめ、声の艶も好調時には遠い感じです。
今日の感想は、「飛ばないツバメ」にしょうかな、と考えて聴いて(見て)いましたが、さすがにプロですね。そこはテクニックでカバー、却ってこういう状態なればこそ、歌唱芸術の一端を垣間見た思い。
第2幕以降は完全ではないまでも復調、不安を吹き飛ばすマグダを堪能できました。
それにしても「つばめ」、素晴らしいオペラです。主役たちは誰も死にませんし、プッチーニならではの劇的な展開もありません。
それでも第2幕の四重唱など思わずホロッとさせてくれます。私はどちらかと言えばプッチーニは苦手ですが、「つばめ」は好きですね。
感想はここまで。
今日のインタヴュアーは前回の素敵なヒロイン、ルネ・フレミング姐御。
プルニエを歌った若きテナーのブレンチュー、ゲオルギューと同じルーマニア出身だそうですね。今後に注目。
フレミングが、メットの青少年向け教育プログラムも紹介していました。新国立も見習うべき場面多数。

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