フォルトナー生誕100年に

音楽ネタ

今日、10月12日はドイツの作曲家、ヴォルフガング・フォルトナーの誕生日で、今年は生誕100年に当たります。
最近ではほとんど聴かれなくなってしまった作曲家です。

私がフォルトナーの作品をナマで聴いたのは一度だけ。1975年5月27日、バイエルン放送交響楽団の来日公演でのこと。ラファエル・クーベリックの指揮で、歌劇「血の結婚式」間奏曲が演奏されたのです。日比谷公会堂でしたね。

このときのプログラムは、最初がモーツァルトのプラハ、次にフォルトナー、最後がベートーヴェンの第7交響曲でした。どれも素晴らしい演奏でしたが、フォルトナーの“ブルートホホツァイト”は圧巻で、日比谷のデッドなホールに大管弦楽の硬質な響きが炸裂。一遍でフォルトナーの魅力に取り付かれました。
この日のベートーヴェン第7のひたひたと迫ってくる重低音の凄まじさと共に、懐かしく思い出される音風景です。

日比谷公園を抜け、新橋駅に向かう途中、故・野村光一氏がブツブツ呟いていた情景に重なっています。随分と昔のことだ・・・。

手元にあるフォルトナーのスコアは、この間奏曲と交響曲だけです。コンサートの後、感激して買ったのだと思いますが、ハッキリしません。
さっき、交響曲の第4楽章だけを入れたCDを引っ張り出してきて、フォルトナーを偲びました。フリッチャイの指揮したグラモフォン盤。他に全曲録音はあるのでしょうか。それに血の結婚・間奏曲は?

フォルトナーに限らず、ハルトマン、ブラッハー、エックなど、ドイツの硬派現代作品が、ナマでは勿論のこと、録音でも聴かれなくなってしまったのは真に寂しい限りです。復権はあるのでしょうか。ドイツではクラシック音楽が衰退する一方のようだし。

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