ブラビンス指揮BBC響の英国プログラム

放送の都合で1日遅れましたが、8月29日のプロムスを聴きました。

≪Prom 61≫
ハウエルズ/ヒムヌス・パラディージ
     ~休憩~
エルガー/交響曲第1番
 管弦楽/BBC交響楽団
 指揮/マーチン・ブラビンス
 独唱/ミアー・パーソン(ソプラノ)、アンドリュー・ケネディ(テノール)
 合唱/BBCシンフォニー・コーラス、ロンドン・フィルハーモニック・コーラス

名フィルの首席指揮者、ブラビンスが指揮する英国の名曲2曲という本格的なプログラムです。ブラビンス、エルガーについてはいずれは名古屋でも披露してくれるでしょうが、ハウエルズを聴けるのは此処だけかも知れません。

ハウエルズ Herbert Howells (1892-1983) は、実は今年が生誕120年に当たる作曲家。全体は6部分で構成され、演奏に45分ほどを要するもので今回がプロムス初演。作曲者の当時9歳だった息子の死を悼んで私的に作曲されましたが、一般に公表されるに当たってはヴォーン=ウイリアムズの尽力があったそうな。
冒頭から悲劇的に開始され、全体に哀感が満ちた美しい作品です。間違いなく英国を代表する声楽付管弦楽曲の大作と言えるでしょう。歌詞には詩編23番、121番などが使われ、ソプラノとテノールのソロに大規模な合唱を伴います。

エルガーの第1交響曲が初演された1908年は、実はロンドンでオリンピックが初めて開催された年でもあったのですね。意外な繋がりが秘められた選曲でもあったのです。

弦は対抗配置、コントラバスはウィーン・フィル同様後方に横一列に並べられていたそうです。ハウエルズにしてもエルガーにしても楽章間の拍手は無く、本当に自国の音楽を愛する聴き手だけが集結したコンサートだったのでしょう。

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