8月最後のアメリカG戦

夏競馬もそろそろ終幕を迎えますが、8月30日はサラトガ競馬場で8月最後のアメリカG戦が行われました。サラトガは9月3日、デル・マーは同5日が開催フィナーレとなります。
サラトガはこの週末と月曜日のレイバー・デイの3日間が開催クライマックスとなりますが、昨日のウィズ・アンティシペイション・ステークス With Anticipation S (芝GⅡ、2歳、8.5ハロン)は、その前座的な存在と言えましょうか。この時期の2歳戦は登録頭数が多く出走枠を上回りますが、このレースも16頭が登録、最終的にはゲート入りを嫌った1頭を含めた7頭が除外となって9頭立てで行われました。
馬場は firm 、7月28日にここサラトガの芝コースで鮮やかなデビュー勝ちを決めたプレッチャー厩舎のチャーミング・キッテン Charming Kitten が2対1の1番人気に支持されています。
レースは2番人気(3対1)のジョハ Joha が逃げ、チャーミング・キッテンは2番手から3番手を追走。そのまま1・2番人気で決まるかと思われましたが、大外枠スタートから終始最後方を追走した3番人気(4対1)のバランス・ザ・ブック Balance the Book が直線では馬5~6頭分の大外を衝いて一気に進出し、ゴール直前で逃げたジョハを頭差捉えて優勝。人気のチャーミング・キッテンが1馬身4分の3差で3着に入りました。上位人気3頭による決着です。
チャド・ブラウン厩舎、ジュリアン・ルパルー騎乗のバランス・ザ・ブックスはレース前は未勝利だった馬。8月4日のサラトガでのデビュー戦では同じように追い込んで2着し、特にオーナー・サイドが馬の素質に着目した由。陣営の期待通り、2戦目でG戦に挑戦して見事にタイトルを掴みました。2歳の芝戦についてはブリーダーズ・カップでもジュヴェナイル・ターフ(芝GⅠ)という新たなジャンルも設けられたことでもあり、年々質量共にレヴェルが高まることが期待されます。もちろんバランス・ザ・ブックもBC制覇が目標で、このあとはベルモントのピルグリム・ステークス(芝GⅢ)、キーンランドのブリーダーズ・フューチュリティー(芝GⅠ)などを使いながらチャンピオンを目指すことが予想されましょう。

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