コルンゴルトの名演
続いて一昨日行われた演奏会を聴きました。BBCフィルと、首席客演指揮者を務める若手のストルゴード指揮。
≪Prom 31≫
ウォルトン/行進曲「宝珠と王の杖」
ラッブラ/女王への頌歌
ブルッフ/ヴァイオリン協奏曲第1番
~休憩~
コルンゴルト/交響曲
BBCフィルハーモニック
指揮/ヨン・ストルゴード
ヴィルデ・フランク(ヴァイオリン)
スーザン・ビックリー(メゾ・ソプラノ)
前半の2曲は、何れもエリザベス女王のダイアモンド・ジュビリー、即ち在位60年を記念する曲目です。もちろんそのために作曲された作品ではありません。
ウォルトンのマーチは先にクラウン・インペリアルも演奏されましたが、これは対を成すものですね。以前スコアを探していて中々手に入らず諦めていたもの。最近になって全集の形で出ているみたいですが、全集では手が出しにくいものです。
エルガーの威風堂々をウォルトン風に再創造した、とでも言えば良いでしょうか。
ラッブラは長い間待っていますが、中々日本では紹介される機会が無さそう。確か交響曲も10曲はある筈で、いつかはナマで聴いてみたい作曲家です。
今回取り上げられたのは3曲からなる歌曲集で、私はこういう作品があることを初めて知りました。歌ったビックリーは、真ん中の曲が一番難しいと答えていましたね。
前半の最後はヴァイオリン協奏曲の定番。こちらも女性ソリストが主役です。
アンコールがありましたが、知らない曲。フランクはフォーク・チューンと言って弾き始めましたが、チョッと異国風なアンコールでした。司会者が曲目を告げていましたが、英語音痴の私には残念ながら聞き取れません。小生のレパートリーには無い小品です。
最後はコルンゴルトの大作。プロムス初登場だそうです。
アメリカ亡命の後、戦後のヨーロッパに乗り込んだ作品ですが、当時は時代遅れとされて無視された不運な交響曲。漸く最近になって復刻され、コルンゴルト・ルネサンスが起きています。
ストルゴードはこの作品の紹介に情熱を傾けているそうで、流石に素晴らしい演奏でした。私もナマと録音で何度か聴きましたが、今回の演奏がベストだと思います。
このままCD化しても良いほど練り上げた演奏で、今回の成功で増々コルンゴルト・ルネサンスに火が点くことに期待しましょう。N響などプレヴィンとやるべきだと思いますが如何。
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