プロムスのパリ管

8月31日のプロムスはまたまた映画音楽の会だったのでパス、9月1日の演奏会をネットで聴きました。9月に入って今年のプロムスもあと1週間、7日間連続でオーケストラ・コンサートが予定されていますが、海外のオケがいくつも登場してきます。
その最初がパリからやってきたメダム・エ・メシューのパリ管、首席指揮者パーヴォ・ヤルヴィとの名曲が並びます。

≪Prom 67≫
ピャールト/ベンジャミン・ブリテン追悼
ブリテン/ヴァイオリン協奏曲
     ~休憩~
ベルリオーズ/序曲「海賊」
サン=サーンス/交響曲第3番
 パリ管弦楽団
 指揮/パーヴォ・ヤルヴィ
 ジャニーヌ・ヤンセン(ヴァイオリン)
 ティエリー・エスケイチ(オルガン)

前半は脱フランス、冒頭のアルヴォ・ピャールトはヤルヴィとは同郷の作曲家です。今年の人、ブリテンの死を悼んで作曲された小品で、選曲もバッチリでしょう。
実はこの曲、以前に初めて父ヤルヴィ―のシャンドス盤で聴いて好きになり、どのような譜面で書かれているか、ユニヴァーサルからスコアを取り寄せたものです。ページを開いてビックリ、こんな「手」で書かれていたと、騙されたような気持ちになったことを思い出します。
鐘と弦楽器のみ、仕掛けは至って単純。してやられた、というもの。各自スコアを見てくださいナ。

次のブリテンは素晴らしい協奏曲です。これは逆にスコアを見て増々感心した名作。ティンパニ・ソロで始まる所はベートーヴェンを連想しますが、特に最後のパッサカリアは圧巻ですネ。
事前のインタヴューで、ヤンセンも作品の素晴らしさを強調しており、全く同感。聴くべき一曲でしょう。

後半は特にありません。フランス音楽の神髄とも言える2曲。
サン=サーンスが終わってカーテン・コールに言及する際、アナウンスがピアニストの一人を「カミノ・アキヤ」と紹介していました。明らかに日本人と思われますが、ご存知の方はおられるでしょうか。

外来オケはアンコールに応えるのが常道で、ビゼーの「子供の遊び」から終曲のギャロップが演奏されました。
ここでマイクがスタジオに返されましたが、会場の拍手の収まり方は明らかにもう1曲アンコールがあつたような感じ。何が演奏されたのかは、実際にアルバート・ホールで聴いた人のみぞ知る。

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