泥んこ馬場が続くサラトガ

昨日はサラトガの泥んこ馬場レポートでしたが、昨日の日曜日も同じ状態のサラトガ。波乱も続きます。

そのサラトガ競馬場、最初は芝コースのサラナック・ステークス Saranac S (芝GⅢ、3歳、9ハロン)。前日もそうでしたが、何とか予定通り芝コースで行われ、馬場は good 。3頭が取り消して7頭立てで行われました。2対1の1番人気に支持されたナッタキャットバタラーマ Notacatbutallama は、前走今サラトガで8月9日に雨のためダートに変更されたGⅢの勝馬。本来は芝馬ですが、泥んこ馬場にも適応能力があることが買われての人気です。
レースは、カナダから遠征してきた5番人気(5対1)ファイヴ・アイアン Five Iron の逃げ。ナッタキャットバタラーマも後半で確実に追い込んできましたが、2馬身半差逃げ馬を捉え切れませんでした。同じく2馬身半差でジョーハ Joha が3着。
ブライアン・リンチ厩舎、ルイス・サエズ騎乗のファイヴ・アイアンは、カナダでヴィクトリア・パーク・ステークス、トロント・カップ・ステークスに勝っており、ステークスはこれが3勝目。もちろんG戦は初勝利で、アメリカでも初めての勝鞍。通算成績は11戦4勝2着2回3着1回となります。

そして2歳牝馬のGⅠ戦、スピナウェイ・ステークス Spinaway S (GⅠ、2歳牝、7ハロン)。ダート・コースの馬場は前日に続き sloppy のままで9頭立て。8月11日にサラトガでのデビュー戦で圧勝を演じたスイート・ウイスキー Sweet Whisky が新たな伝説を作るのではないかとの期待から9対5の1番人気に支持されていました。
しかしこの馬場を克服するのは無理があったようで、伝説を作る筈の本命馬は(それでも)4着に敗れてしまいます。優勝は、2番人気(5対2)の同じスイートでもスイート・リーズン Sweet Reason の方。7番手から追い上げ、2着ストップチャージングマリア Stopchargingmaria に5馬身4分の3の大差。3着も4馬身4分の3差と開いてダンシング・ハウス Dancing House の順。
勝馬を管理するリア・ギアーマティー Lea Gyamati という方は女性で、これがGⅠ初勝利だそうです。鞍上はアレックス・ソリス。8月9日にサラトガのやはり泥んこ馬場で行われた新馬戦に勝ったばかりで、余程泥んこ馬場との巡り合わせに恵まれ(?)ているのでしょう。前回は本来芝コースで予定されていたものが、雨のために変更されたケース。それでもギアーマティー師は同馬を“単なる泥んこ馬ではない”と宣言。次は good の馬場でGⅠ勝ちがフロックではないことを証明したいところでしょう。

次にモンマス・パーク競馬場でも2歳戦、サプリング・ステークス Sapling S (GⅢ、2歳、6ハロン)が行われています。こちらは fast 、それでも3頭が取り消して4頭立てと寂しいメンバーになってしまいました。有力馬が取り消したこともあり、イーヴンの1番人気に支持されたダンキン・ベンド Dunkin Bend は未だこれが3戦目の1勝馬。
それでも3番手から進んだダンキン・ベンド、直線では外から先行2頭を捉え、イエス・アイム・ラッキー Yes I’m Lucky に1馬身4分の1差を付けて期待に応えました。3馬身半差でスタートで騎手が鐙を外すアクシデントがあったラン・フォー・ロジスティックス Run for Logistics が3着。
スティーヴン・アスムッセン厩舎、リカルド・サンタナ騎乗のダンキン・ベンドは、前走2戦目でサラトガの未勝利勝ち。3戦2勝となりもちろんステークス初勝利となります。父ダンカーク Dunkirk は今年のフレッシュマン・サイアーで、これがステークス初勝利でもありました。

最後はデル・マー競馬場からデル・マー・ダービー Del Mar Derby (芝GⅡ、3歳、9ハロン)。何と24頭もの登録があり、1970年(初めて芝コースで行われた年)以来の分割レースとなりました。どちらも12頭づつの登録となりましたが、出走枠は10頭まで。従ってどちらも2頭づつが除外されてどちらも10頭立てで行われました。馬場は共に firm 。
先に第6レースとして行われた組は、9対5の1番人気に支持されたゲイブリエル・チャールズ Gabriel Charles が前半7番手の位置から鮮やかな差し切り勝ちで期待に応えました。1馬身4分の1差でジェルヴィーニョ Gervinho が2着、頭差でレッドウッド・キッテン Redwood Kitten が3着。
ジェフ・マリンズ厩舎、マイク・スミス騎乗のゲイブリエル・チャールズは、これがG戦初勝利。前走はデル・マー開催初日のオーシャンサイド・ステークス(一般ステークス)でしたが、皮肉なことにこれも分割となったレース。その第2レースで頭差2着に惜敗していました。

続く第2レースは8月10日にデル・マーで行われたラ・ホヤ・ハンデ(芝GⅡ)勝馬のダイス・フレイヴァー Dice Flavor が9対2の1番人気に支持されましたが、後方追走のまま最下位に惨敗。第1レースとは対照的に、2番人気(5対1)の一角エスニック・ダンス Ethnic Dance の鮮やかな逃げ切り勝ちです。1馬身4分の1差でインフィナイト・マジック Infinite Magic が2着、首差でデンズ・レガシー Den’s Legacy 3着。どちらも同じような着順で終わりました。
ジョン・サドラー厩舎、エドウィン・マルドナード騎乗のエスニック・ダンスもG戦は初挑戦での初勝利。未勝利、デル・マーの芝アローワンス戦に次いで3連勝です。このレース3勝目となるサドラー師ですが、2010年の勝馬トワーリング・キャンディー Twirling Candy は、エスニック・ダンスの半兄に当たる血統。兄弟制覇という快挙でもありました。

Pocket
LINEで送る

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください