トゥーランガリラ交響曲の初演

ミクシィ日記というものにも大分慣れてきました。書くネタというのは限りなくあるもので、次から次へと思い付きます。

日記だからそれらしいものを書いてみようと考えたのが、「音楽歳時記」。この分野なら千蔵八郎さんの「クラシック音楽歳時記」という著作が暫く前に出て、私も時どき読んで楽しんでいますが、そこには出ていないことを自分流にやってみましょう。

といっても、毎日書くような気力も時間も知識もないから、まぁ、思い立ったとき、思いつくままですな。

今日、12月2日は、メシアンのトゥーランガリラ交響曲が初演された日ですね。このところ掛かりきりになっている読響が12月定期で取り上げるので、その話題作りにもなるでしょう。

この大作の初演は、1949年の12月2日、ボストンのシンフォニーホールで、もちろんボストン交響楽団の演奏、レナード・バーンスタインの指揮で行われました。ピアノはイヴォンヌ・・ロリオ、オンドマルトゥノはジネット・マルトゥノでした。ボストンで初演されたのは、クーセヴィツキー財団の委嘱作だからです。

で、そのあとはどうなったかというと、翌日12月3日にボストンで再演。初演のメンバーがそのままニューヨークに遠征し、12月10日にカーネギー・ホールで演奏したのが3度目です。

次は少し飛んで、1950年7月25日、エクスアンプロヴァンスの音楽祭で、フランス国立管弦楽団がロジェ・デゾルミエールの指揮でヨーロッパ初演を果たしました。
以下、1951年2月25日、バーデンバーデン南西ドイツ管でハンス・ロスバウトの指揮と続きます。

この曲は全曲ではなく、例えば3・4・5楽章のみという演奏形態もメシアンが認めていて、そういう事例は、
クリュイタンス指揮のパリ音楽院管弦楽団(シャンゼリゼ劇場)、クリュイタンス指揮ウィーン交響楽団(ウィーン芸術週間)、同じくクリュイタンス指揮でバーデンバーデン再演、トルドラ指揮バルセロナ管、ギュンター・ヴァント指揮ケルン・ギュルツェニッヒ管、ヴァント指揮ヴッパルタール・ギュルツェニッヒ管などの記録があります。

これは全てデュランから出版されているスコアに書いてあります。クリュイタンスやヴァントというのが興味を惹きますね。

日本では小澤征爾がNHK交響楽団と初演しました。放送もされて相当な事件でした。私もラジオを通して聴きましたが、ほとんど記憶にありません。

ナマで聴いたのは、セルジュ・ボド指揮の読響定期で、何と日比谷公会堂で演奏されました。細部は思い出せませんが、よくこんなホールでやったものだ、という感慨だけが記憶にあります。

最近では沼尻竜典指揮の日本フィル定期で聴きました。このときの演奏はCDにもなっていますが、素晴らしい演奏でした。
事前のマエストロサロンではいろいろ面白い話が聞けましたが、現在、スコアは3万5千円もするそうです。指揮者用の大型譜は7万円とか。
私は遥か昔、ヤマハで買い求めましたが、値札は1万円でしたね。ところが入荷して時間が経っていた一冊で、少し汚れがあり、親切な店員さんが9千円にまけてくれたのです。良い時代でした。

12月定期はカンブルランが指揮しますが、どんな演奏になるでしょう。当日が近づいてきたらスコアを引っ張り出して、頭の中に大音響を響かせてみようと思います。

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