在庫が無い

最近はCDは買わない、とよく書くけれど、実際にはチョコチョコ買っています。コミュニティで聴きどころなどをやっていると、どうしても知らない曲の音源が必要になってくるからです。CDを買わない、聴いて予習はしない、というのは「新世界より」とかシューマンなどの話であって、シュニトケだのメシアンは別の話。

読響は現代物を並べるので、CDを探さなければなりません。「真夏の何とか」と、秋に出るアホのフルート協奏曲を買おうと思うけれど、店舗に在庫は見当たりません。そこでネットショッピングにチャレンジしたのですがね・・・。

通常出庫ですから1週間程度ということなのですが、待った挙句が「在庫切れ」で出荷できません。どうしますか、ですと。それじゃ店で買うのと同じじゃないか。そんなもんキャンセル、キャンセル。

土曜日に渋谷に寄る時間があったので、「塔」は比較的在庫豊富だったのを思い出して寄ってみました。やっぱり無いですねぇ。
来期はメシアンがあるので棚を見ると、辛うじて「復活待ち望み」がありました。1種類だけ。「キリストの変容」は、なし。
昔の記憶では、メシアンの管弦楽曲は結構並んでいたようだったけれど、今はトゥーランガリラだけですな。

そこで教訓。CDは見かけたときに、あれこれ詮索せずに黙って買うこと。
あれだけ品物が沢山並んでいても、必要なものは「無い」のが世の常です。
それで思い出しましたね。銀座の「マウンテン・フィールド」に「キリストの変容」があったことを。それで先ほど買いに行きましたよ。カンブルランが指揮したライブ盤。

同じことは楽譜にも言えるんですが、こちらは前もって発注すればほぼ間違いありません。「復活待ち望み」は持っているから騒ぐ必要はありませんが、「キリスト」はダメ。これは二冊構成で、上・下揃いで8万円もするのですよ。8万円というスコアは指揮者とプロの批評家が買う値段です。インチキ批評家は買わずに済ますでしょうがネ。

ということでスコアは断念。何とか音と解説書で予習しましょう。

こういう所業は今に始まったことではなく、子供の頃からの慣習。何だかんだと集まった半世紀のゴミが我家を住み難くしているのです。反省。

昨日聞いた面白い話。テレビの「のだめ効果」のお陰で、音楽の友社ではベートーヴェンの第7交響曲のスコアが在庫切れになっているのだとか。若い人たちの間では、このスコアを持っていることが自慢になるのだそうで、どこの店も売り切れ状態。
社長の判断で、テレビが終われば需要もなくなるから増刷はしないのだとか。序に楽譜売場を覗いたら、本当に音友版は「在庫無し」、嘘じゃないんだぁ。

これは音楽の友社始まって以来の椿事だそうです。シンフォニーのスコアが売り切れて在庫なしというのは、我が国洋楽史に残る怪奇現象ですな。

ということで「在庫が無い」話でした。

Pocket
LINEで送る

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください