シベリウス/交響曲第0番「未完成」

競馬に偏り過ぎている嫌いもあるので、思いつくままクラシック。何の資料も見ることが出来ない状態ですから、物凄くいい加減。間違っていたらゴメン、ということで・・・。
シベリウスは交響曲を7つ書きましたね。承知のこと。他に「クレルヴォ」という初期作品がありますが。
さてシベリウスの没後、第8交響曲が遺稿として残されている、という噂が話題になりました。本気で探した人もいたと思います。
結局、シベリウスは晩年は酒浸り、番号つきの交響曲は7番が打ち止めだったようです。
それとは別に、まだウィーンに留学していた当時、シベリウスは交響曲に手を染めています。1891年のこと。
それまでシベリウスは室内楽作品を中心に勉強していました。ところが留学先のウィーンで、師のゴルトマルクに連れられるようにしてウィーンフィルの演奏会に通ったのですね。当時最高のウィーンフィルを聴いて刺激されたシベリウス、以後はオーケストラ作曲家として腕を磨き、管弦楽法の大家として大成しました。
そのシベリウスが最初に着想したシンフォニー。最初の二つの楽章は完成しましたが、あとの2楽章は断念。未完に終わっています。シベリウスの青写真では、第3楽章はレシタティーヴォ風のもの、フィナーレはフィンランドの主題による変奏曲になるはずだったとか。
で、完成した最初の2楽章。シベリウスはこれを盟友カヤヌスに送り、初演もなされているんですね。但し、第1楽章は「序曲ホ長調」、第2楽章は「バレエの情景」として。
初演の直後、シベリウスはカヤヌスに電報を打ち、この作品を封印してしまいます。従って演奏も出版もされないまま闇の中に・・・。
このあと第1交響曲を発表していますから、これは「第0番」に相当するでしょう。ブルックナーに倣えば、ね。
これを掘り出したのがスウェーデンのBIS。確か1989年に両曲をネーメ・ヤルヴィの指揮で世界初録音しています。
楽譜は、1994年になってフェイザー Fazer 社が出版。一般の目にも触れるようになりました。
さてここからですよ、日記の本題は。
実は数日前、仕事で銀座に出た折、ふらふらと山野楽器店の楽譜売場を覗きました。ここには目新しいものはほとんどないのですが、何となんと、シベリウスのフェイザーから出ている珍品楽譜がいくつも並んでいるではありませんか。
その中に序曲ホ長調とバレエの情景も。しかもメチャ廉い。どちらも1500円+税也。
どうしてこんなに廉いのか、判りません。以前、フェイザーから同じシリーズのシベリウス「鶴のいる情景」を取り寄せましたが、5000円以上しました。ですから、いま山野に置いてあるのは5分の1以下の値段。
他にカッサシオン、「鳥」の結婚行進曲、もう一つの序曲、「とかげ」の音楽などもありましたよ。
シベリウス大好きの皆さん、この機会を見逃さないように。といっても大部分は私が買ってしまいましたから、残っているのはほんの僅か。
シベリウスの第0交響曲とも喩えられる序曲とバレエの情景、あと一冊づつ残っていましたけどね・・・。

 

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