ブルーノ・ワルター指揮ニューヨーク・フィル(1)
まずはこれを読んでください。↓
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HMVのニュース記事ですけど、テスタメントも熱心ですね。私はお金も無いのでこういうものまでは手が出ません。特別なワルター・ファンでもありませんから。このニュースに関心の無い人は、ここから先は読まないこと。戻るボタンをポチョッとクリックしてください。
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何故これを日記にするかというと、全くの偶然ですが、前の土曜日に日本フィルの定期感想文を書きました。その中ほどにニューヨーク・フィルのことに触れてます。正にレコード屋さんの記事に出てくる1953年頃の話。
またまた偶然ながら、参考にしたニューヨークフィル史が枕元に置き放しで、チョイと事実確認をしたわけです。当時のワルターはニューヨークに何度も客演してますし、1947年から1949年までミュージカル・アドヴァイザーという役職にも就いていました。
そこでワルターがどんなプログラムを指揮していたのか、ってことが気になっただけのことです。ここからが私の悪い癖で、いくつかプログラムを並べてみようかと・・・。
以下です。ただしこの本、プログラムそのものが掲載されているわけではなく、コンサートの内容をシーズン別・作曲家順・作品順に並べ替えてありますので、それを拾って再構成しなければなりません。従って作品の演奏順はハッキリしません。あくまでも私の類推。そこで突っ込みをいれちゃいけませんよ。
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1953年12月17・18日 カーネギーホール
ブラームス/交響曲第3番
ブラームス/ハイドンの主題による変奏曲
ブラームス/ヴァイオリン協奏曲
指揮/ブルーノ・ワルター
ヴァイオリン/エリカ・モリーニ
1953年12月20日 カーネギーホール
ベートーヴェン/序曲「プロメテウスの創造物」
モーツァルト/交響曲第39番
ブラームス/大学祝典序曲
ブラームス/ヴァイオリン協奏曲
指揮/ブルーノ・ワルター
ヴァイオリン/エリカ・モリーニ
1953年12月24・25・27日 カーネギーホール
ワーグナー/楽劇「パルシファル」前奏曲
モーツァルト/ミサ曲ハ短調~エト・インカルナートゥス・エスト
モーツァルト/エクスルターテ・ユビラーテ
ブルックナー/交響曲第9番
指揮/ブルーノ・ワルター
ソプラノ/イルムガルト・ゼーフリート
(12月27日はミサ曲からの1曲は省略)
1954年1月14・15日 カーネギーホール
モーツァルト/交響曲第38番
モーツァルト/ピアノ協奏曲第9番変ホ長調K271
モーツァルト/交響曲第41番
指揮/ブルーノ・ワルター
ピアノ/マイラ・ヘス
1954年1月17日 カーネギーホール
モーツァルト/歌劇「コジ・ファン・トゥッテ」序曲
モーツァルト/ピアノ協奏曲第14番変ホ長調K449
ブラームス/交響曲第1番
指揮/ブルーノ・ワルター
ピアノ/マイラ・ヘス
1954年1月21・22日 カーネギーホール
ベートーヴェン/「コリオラン」序曲
ベートーヴェン/三重協奏曲
ベートーヴェン/交響曲第3番
指揮/ブルーノ・ワルター
ピアノ/ヨハンナ・グラウダン
ヴァイオリン/ジョン・コリリアーノ
チェロ/ラースロ・ヴァルガ
1954年1月24日 カーネギーホール
ハイドン/交響曲第88番
マーラー/交響曲第1番
指揮/ブルーノ・ワルター
1954年11月18・19日 カーネギーホール
ワーグナー/「ファウスト」序曲
ベートーヴェン/ピアノ協奏曲第4番
ベルリオーズ/幻想交響曲
指揮/ブルーノ・ワルター
ピアノ/クリフォード・カーゾン
1954年11月21日 カーネギーホール
ハイドン/交響曲第96番
ベルリオーズ/幻想交響曲
指揮/ブルーノ・ワルター
1954年11月25・26日 カーネギーホール
モーツァルト/交響曲第38番
シェーンベルク/清められた夜
ドヴォルザーク/交響曲第8番
指揮/ブルーノ・ワルター
1954年11月28日 カーネギーホール
ベートーヴェン/序曲「レオノーレ」第3番
モーツァルト/交響曲第38番
ブラームス/大学祝典序曲
ブラームス/二重協奏曲
指揮/ブルーノ・ワルター
ヴァイオリン/アイザック・スターン
チェロ/レナード・ローズ
1954年12月16・17日 カーネギーホール
シューベルト/交響曲第8番「未完成」
ブラームス/ドイツ・レクイエム
指揮/ブルーノ・ワルター
ソプラノ/イルムガルト・ゼーフリート
バス=バリトン/ジョージ・ロンドン
合唱/ウェストミンスター合唱団(ジョン・フィンレー・ウイリアムソン指揮)
1954年12月19日 カーネギーホール
ブラームス/悲劇的序曲
ブラームス/ドイツ・レクイエム
指揮/ブルーノ・ワルター
ソプラノ/イルムガルト・ゼーフリート
バス=バリトン/ジョージ・ロンドン
合唱/ウェストミンスター合唱団(ジョン・フィンレー・ウイリアムソン指揮)
1954年12月23・24日 カーネギーホール
グルック/歌劇「アウリスのイフィゲニア」序曲
J.S.バッハ/ヴァイオリン協奏曲ト短調
バルトーク/二つの肖像~アンダンテ
ブルックナー/交響曲第7番
指揮/ブルーノ・ワルター
ヴァイオリン/ヨゼフ・シゲティ
1954年12月26日 カーネギーホール
モーツァルト/交響曲第39番
モーツァルト/ヴァイオリン協奏曲イ長調K219
R.シュトラウス/ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら
ワーグナー/楽劇「ニュルンベクのマイスタージンガー」前奏曲
指揮/ブルーノ・ワルター
ヴァイオリン/ヨゼフ・シゲティ
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ベートーヴェンの三重協奏曲でヴァイオリンを弾いているのは、作曲家コリリアーノの父親で、同名の同フィルのコンサートマスター。長い間ニューヨーク・フィルに君臨していました。
今回テスタメントがリリースするのが54年12月のプログラムですね。ニュース記事と本書の記録は一致しています。
同じ54年12月のドイツ・レクイエムは、コンサートが終了したあと3日間のセッションを組んで、正規のスタジオ録音が行われています。ソリストや合唱は全く同一です。
これらのコンサートが全て放送用に録音されていたとすれば極めて興味深いこと。ワルターのレパートリーとしてはシェーンベルクとかワーグナーのファウスト、ベルリオーズ幻想などは聴いてみたい気がします。
日記のタイトルに(1)としたのは何回か続けようかと思っているからですが、これだけ抜き出すのに結構な労力が要りました。続編の有る無しは私の気分次第ですから、念のため。
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