ブルーノ・ワルター指揮ニューヨーク・フィル(1)

まずはこれを読んでください。↓
http://www.hmv.co.jp/news/article/806200072
HMVのニュース記事ですけど、テスタメントも熱心ですね。私はお金も無いのでこういうものまでは手が出ません。特別なワルター・ファンでもありませんから。このニュースに関心の無い人は、ここから先は読まないこと。戻るボタンをポチョッとクリックしてください。
     *****
何故これを日記にするかというと、全くの偶然ですが、前の土曜日に日本フィルの定期感想文を書きました。その中ほどにニューヨーク・フィルのことに触れてます。正にレコード屋さんの記事に出てくる1953年頃の話。
またまた偶然ながら、参考にしたニューヨークフィル史が枕元に置き放しで、チョイと事実確認をしたわけです。当時のワルターはニューヨークに何度も客演してますし、1947年から1949年までミュージカル・アドヴァイザーという役職にも就いていました。
そこでワルターがどんなプログラムを指揮していたのか、ってことが気になっただけのことです。ここからが私の悪い癖で、いくつかプログラムを並べてみようかと・・・。
以下です。ただしこの本、プログラムそのものが掲載されているわけではなく、コンサートの内容をシーズン別・作曲家順・作品順に並べ替えてありますので、それを拾って再構成しなければなりません。従って作品の演奏順はハッキリしません。あくまでも私の類推。そこで突っ込みをいれちゃいけませんよ。
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1953年12月17・18日 カーネギーホール
 ブラームス/交響曲第3番
 ブラームス/ハイドンの主題による変奏曲
 ブラームス/ヴァイオリン協奏曲
  指揮/ブルーノ・ワルター
  ヴァイオリン/エリカ・モリーニ
1953年12月20日 カーネギーホール
 ベートーヴェン/序曲「プロメテウスの創造物」
 モーツァルト/交響曲第39番
 ブラームス/大学祝典序曲
 ブラームス/ヴァイオリン協奏曲
  指揮/ブルーノ・ワルター
  ヴァイオリン/エリカ・モリーニ
1953年12月24・25・27日 カーネギーホール
 ワーグナー/楽劇「パルシファル」前奏曲
 モーツァルト/ミサ曲ハ短調~エト・インカルナートゥス・エスト
 モーツァルト/エクスルターテ・ユビラーテ
 ブルックナー/交響曲第9番
  指揮/ブルーノ・ワルター
  ソプラノ/イルムガルト・ゼーフリート
     (12月27日はミサ曲からの1曲は省略)
1954年1月14・15日 カーネギーホール
 モーツァルト/交響曲第38番
 モーツァルト/ピアノ協奏曲第9番変ホ長調K271
 モーツァルト/交響曲第41番
  指揮/ブルーノ・ワルター
  ピアノ/マイラ・ヘス
1954年1月17日 カーネギーホール
 モーツァルト/歌劇「コジ・ファン・トゥッテ」序曲
 モーツァルト/ピアノ協奏曲第14番変ホ長調K449
 ブラームス/交響曲第1番
  指揮/ブルーノ・ワルター
  ピアノ/マイラ・ヘス
1954年1月21・22日 カーネギーホール
 ベートーヴェン/「コリオラン」序曲
 ベートーヴェン/三重協奏曲
 ベートーヴェン/交響曲第3番
  指揮/ブルーノ・ワルター
  ピアノ/ヨハンナ・グラウダン
  ヴァイオリン/ジョン・コリリアーノ
  チェロ/ラースロ・ヴァルガ
1954年1月24日 カーネギーホール
 ハイドン/交響曲第88番
 マーラー/交響曲第1番
  指揮/ブルーノ・ワルター
1954年11月18・19日 カーネギーホール
 ワーグナー/「ファウスト」序曲
 ベートーヴェン/ピアノ協奏曲第4番
 ベルリオーズ/幻想交響曲
  指揮/ブルーノ・ワルター
  ピアノ/クリフォード・カーゾン
1954年11月21日 カーネギーホール
 ハイドン/交響曲第96番
 ベルリオーズ/幻想交響曲
  指揮/ブルーノ・ワルター
1954年11月25・26日 カーネギーホール
 モーツァルト/交響曲第38番
 シェーンベルク/清められた夜
 ドヴォルザーク/交響曲第8番
  指揮/ブルーノ・ワルター
1954年11月28日 カーネギーホール
 ベートーヴェン/序曲「レオノーレ」第3番
 モーツァルト/交響曲第38番
 ブラームス/大学祝典序曲
 ブラームス/二重協奏曲
  指揮/ブルーノ・ワルター
  ヴァイオリン/アイザック・スターン
  チェロ/レナード・ローズ
1954年12月16・17日 カーネギーホール
 シューベルト/交響曲第8番「未完成」
 ブラームス/ドイツ・レクイエム
  指揮/ブルーノ・ワルター
  ソプラノ/イルムガルト・ゼーフリート
  バス=バリトン/ジョージ・ロンドン
  合唱/ウェストミンスター合唱団(ジョン・フィンレー・ウイリアムソン指揮)
1954年12月19日 カーネギーホール
 ブラームス/悲劇的序曲
 ブラームス/ドイツ・レクイエム
  指揮/ブルーノ・ワルター
  ソプラノ/イルムガルト・ゼーフリート
  バス=バリトン/ジョージ・ロンドン
  合唱/ウェストミンスター合唱団(ジョン・フィンレー・ウイリアムソン指揮)
1954年12月23・24日 カーネギーホール
 グルック/歌劇「アウリスのイフィゲニア」序曲
 J.S.バッハ/ヴァイオリン協奏曲ト短調
 バルトーク/二つの肖像~アンダンテ
 ブルックナー/交響曲第7番
  指揮/ブルーノ・ワルター
  ヴァイオリン/ヨゼフ・シゲティ
1954年12月26日 カーネギーホール
 モーツァルト/交響曲第39番
 モーツァルト/ヴァイオリン協奏曲イ長調K219
 R.シュトラウス/ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら
 ワーグナー/楽劇「ニュルンベクのマイスタージンガー」前奏曲
  指揮/ブルーノ・ワルター
  ヴァイオリン/ヨゼフ・シゲティ
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ベートーヴェンの三重協奏曲でヴァイオリンを弾いているのは、作曲家コリリアーノの父親で、同名の同フィルのコンサートマスター。長い間ニューヨーク・フィルに君臨していました。
今回テスタメントがリリースするのが54年12月のプログラムですね。ニュース記事と本書の記録は一致しています。
同じ54年12月のドイツ・レクイエムは、コンサートが終了したあと3日間のセッションを組んで、正規のスタジオ録音が行われています。ソリストや合唱は全く同一です。
これらのコンサートが全て放送用に録音されていたとすれば極めて興味深いこと。ワルターのレパートリーとしてはシェーンベルクとかワーグナーのファウスト、ベルリオーズ幻想などは聴いてみたい気がします。
日記のタイトルに(1)としたのは何回か続けようかと思っているからですが、これだけ抜き出すのに結構な労力が要りました。続編の有る無しは私の気分次第ですから、念のため。

 

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