パパ・ラザレフ

昨日はアレクサンドル・ラザレフのマエストロサロンが行われました。先月に続いて東京国際フォーラムのホールD1。確かに会議室よりは音響は良いんですが、響き過ぎて私語も憚られる感じ。
内容等はこちらから。
http://japanphil-21.music.coocan.jp/ms0906/ms0906index.html
ラザレフさん、自分から話し出したことではありませんが、奥様と娘さんについて語った内容に父親としての側面が良く出ていました。
音楽だけでなく人柄も真に魅力的で、ラザレフという人物の魅力に惹き付けられます。
今回のプロコフィエフの第2交響曲。「鉄と鋼のシンフォニー」というキャッチフレーズですが、質問に立ったこの方面の専門家、“アイアンとスティールということでしょうが、片方は柔らかい金属、他方は固い金属。二つの楽章のどちらがアイアンでどちらがスティールなんでしょう” という質問は傑作でしたね。
これに応えたラザレフさん。見事な回答でした。ここでは思わず立ち上がり、
“このキャッチフレーズをつけたラヴェルやストラヴィンスキーには金属の知識は全くありませんでした。アイアンもスティールも、紙とは違うという認識程度だったでしょう”
これには大笑いでした。
オフレコで話題になったのは、先日のブラームス/第1交響曲の素晴らしかったこと。
ドイツの巨匠(S某やM某)の下で何度も演奏しているプレイヤー氏、ラザレフの練習はこれまで経験したことのない独特のもの。要するにスコアの読みが他の指揮者より遥かに深いのだそうです。
50年間コンサートに通い続けても一度出遭うかどうかの名演。やはり秘密があったのです。
既にポッド・キャストで紹介されているので書きますが、来年の九州ツアーはラザレフの指揮。プログラムは未発表ですが、これまでの共演曲から選ばれるのが自然でしょう。
ならばブラームスの第1がもう一度聴けるかも。九州の音楽ファンの皆様、来年のツアーは“ずぇったぁいに”聴き逃してはなりませぬぞ。
家計と相談ですが、真剣に九州遠征を考えるべきかもね。

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