ロイヤル・アスコット2009・2日目
水曜日、ロイヤル・アスコット2日目の目玉は第3レースのプリンス・オブ・ウェールズですが、今日もレース順に取り上げましょう。
第1レースはジャージー・ステークス(GⅢ、3歳、7ハロン)。2000ギニーはやや距離が長いかな、というタイプの馬のための重賞です。この路線は秋にフォレ賞というGⅠが控えています。
今年は19頭立て。人気はバリー・ヒルズ厩舎のインフィラード Infiraad 、5対1で主戦騎手リチャード・ヒルズを迎えて万全の態勢でした。
しかし落とし穴。何とインフィラードはどん尻16着の大惨敗。
12対1で見事勝ったのはウークバー Ouqba 。皮肉にも本命馬と同じヒルズ厩舎、同じシェイク・ハムダン・アル・マクトゥームが馬主というチームです。
2着は半馬身差で逃げ粘ったデポウザー Deposer 、3着に3馬身4分の1でアシュラム Ashram という結果。
主戦から乗り替わって栄光を手にしたのはタド・オシェア Tadhg O’Shea 騎手。ロイヤル・アスコットでの初勝利でした。
シーズン初めにフリー・ハンディキャップに勝った馬ですが、2000ギニーはローテーション的にきつく敗退。今日は後方一気の差し脚が復活し、ゴール前100ヤードでデポウザーを捉えました。
複雑な心境だったであろうヒルズ師、実は目下入院中で、テレビでレース観戦していたはず。今週末には退院の予定だそうです。
オーナーのマクトゥーム、このレースは去年のアクラーム Aqlaam に続いての連覇となります。
第2レース。ウィンザー・フォレスト・ステークス(GⅡ、4歳上牝、1マイル)は9頭立て。人気はアイルランドのボルジャー厩舎が送り込んできたラッシュ・ラッシズ Lash Lashes で6対4。
ところが第1レースに続いて本命馬は敗退、6着という結果でした。
勝ったのは10対1人気のスペイシャス Spacious 、2着に1馬身差でへヴン・セント Heaven Sent 、3着は3馬身でエヴァズ・リクエスト Eva’s Request 。
先行したスペイシャスと2番手追走のへヴン・セントの「行った行った」の競馬でした。
勝ったスペイシャスと2着のへヴン・セント、共にチーヴリー・パーク・スタッドの生産馬で、生産者のワン・ツー・フィニッシュ。
調教師はジェームス・ファーンショウ、3年前のソヴィエト・ソング Soviet Song に続く2勝目です。
手綱を取ったムルタ騎手は、初日のマスタークラフツマンに続いて今開催2勝目。実は昨日のレースで様々な理由を付けられ、合計で7日間の騎乗停止処分を受けていました。それにめげずの好騎乗、頑張れムルタ、というところですね。
第3レースは今日の注目、プリンス・オブ・ウェールズ・ステークス(GⅠ、4歳上、1マイル2ハロン)。8頭立てながら好メンバーが揃いました。
人気は今シーズン休み明けで復活したタータン・ベアラー Tartan Bearer の6対4。
しかし上手がいましたね。そう、フランスから挑戦してきた去年の仏ダービー馬ヴィジョン・デタ Vision d’Eta 、この日記には何度も登場していますからお馴染みでしょう。
今回は初めてコンビを組むオリヴィエ・ペリエの騎乗で4対1というやや不本意な人気を覆して見事に優勝。2着タータン・ベアラーは半馬身差。3着は頭差でネヴァー・オン・サンデー Never On Sunday という結果。
ネヴァー・オン・サンデーもまたフランスからの遠征。当たりまくっているルゲ厩舎、ルメール騎手のコンビです。
昨日の初日はオーストラリアとアメリカ勢が勝利を手にし、2日目はフランス勢の活躍、これぞロイヤル・アスコットの華やかな国際舞台を演出します。
ヴィジョン・デタはこれで10戦8勝という超堅実。凱旋門賞5着が最も悪い成績ですが、今年はもっと上を目指します。秋のトライアル、フォア賞を一叩きして本番に向かう予定。
調教師エリック・リボーはロイヤル・アスコット初出走で初勝利。香港やドバイでは勝っている師ですから、アスコットは遅きに失したかも知れません。
ペリエ騎手はこれがロイヤル・アスコットでの13勝目。プリンス・オブ・ウェールズは3年前のウイジャ・ボード Ouija Board に続く2勝目です。ヴィジョン・デタとは初コンビ。
2着タータン・ベアラーのスタウト師、このレースは17連敗になりますが、勝った馬が強かった、と言うに尽きるでしょう。
第4レースはパターンじゃなく、伝統的なハンデ戦。ロイヤル・ハント・カップ(1マイルの直線)を制したのは1番人気(4対1)のフォーゴットゥン・ヴォイス Forgotten Voice 。
騎乗したジョニー・ムルタはこの日ダブル達成。
勝ったフォーゴットゥン・ヴォイス、これで4戦無敗ですが、芝コースは今回が初めてでした。まだまだ将来性のある馬。ジェレミー・ノセダ厩舎所属です。
第5レース。クィーン・マリー・ステークス(GⅡ、2歳牝、5ハロン)は2歳牝馬による最短距離のパターン・レース。13頭が顔を揃えましたが、1番人気(4対1)のケイパーケイリー Capercaillie は4着止まり。
優勝はアメリカから遠征してきたジェアラス・アゲイン Jealous Again 。2着は5馬身離されてミシーア Misheer 、3着には2馬身でシードウェル Ceedwell が入線しています。
勝馬は初日の最終レース(ウィンザー・キャッスル)で大穴をあけたウォード厩舎、ヴェラスケス騎手のコンビ。流石にこのレースは13対2と人気も集めていました。
5ハロンのスプリント、この距離ではダッシュ力を主眼として調教されているアメリカ馬のスピードが違います。他を寄せ付けない圧勝。文句なしの逃げ切り勝ちでした。
今回のアメリカ勢の活躍で、今後もこういうパターンがトレンドになるような気がしますね。
最終レースは牝馬のみ、直線の1マイルで行われるサンドリンガム・ハンディキャップ。19頭の混戦を制したのは、9対2の1番人気に支持されたマネーキャントバイミーラヴ Moneycantbuymelove 。“お金で私の愛は買えないわよ”とでもいう様な面白い名前の馬です。
エリザベス女王の所有するゴールデン・ストリーム Golden Sream が勝ったと思った瞬間、スペンサーの好騎乗で差し切り勝ち。女王陛下にとっては悔しい一戦でした。
この日の二つのハンデ戦、どちらも1番人気が勝つという珍しい結果になりましたね。
その二日目の様子は↓
http:// gallery .sporti nglife. com/Gal lery_De tail/0, 17732,1 3262_53 85808,0 0.html
第1レースはジャージー・ステークス(GⅢ、3歳、7ハロン)。2000ギニーはやや距離が長いかな、というタイプの馬のための重賞です。この路線は秋にフォレ賞というGⅠが控えています。
今年は19頭立て。人気はバリー・ヒルズ厩舎のインフィラード Infiraad 、5対1で主戦騎手リチャード・ヒルズを迎えて万全の態勢でした。
しかし落とし穴。何とインフィラードはどん尻16着の大惨敗。
12対1で見事勝ったのはウークバー Ouqba 。皮肉にも本命馬と同じヒルズ厩舎、同じシェイク・ハムダン・アル・マクトゥームが馬主というチームです。
2着は半馬身差で逃げ粘ったデポウザー Deposer 、3着に3馬身4分の1でアシュラム Ashram という結果。
主戦から乗り替わって栄光を手にしたのはタド・オシェア Tadhg O’Shea 騎手。ロイヤル・アスコットでの初勝利でした。
シーズン初めにフリー・ハンディキャップに勝った馬ですが、2000ギニーはローテーション的にきつく敗退。今日は後方一気の差し脚が復活し、ゴール前100ヤードでデポウザーを捉えました。
複雑な心境だったであろうヒルズ師、実は目下入院中で、テレビでレース観戦していたはず。今週末には退院の予定だそうです。
オーナーのマクトゥーム、このレースは去年のアクラーム Aqlaam に続いての連覇となります。
第2レース。ウィンザー・フォレスト・ステークス(GⅡ、4歳上牝、1マイル)は9頭立て。人気はアイルランドのボルジャー厩舎が送り込んできたラッシュ・ラッシズ Lash Lashes で6対4。
ところが第1レースに続いて本命馬は敗退、6着という結果でした。
勝ったのは10対1人気のスペイシャス Spacious 、2着に1馬身差でへヴン・セント Heaven Sent 、3着は3馬身でエヴァズ・リクエスト Eva’s Request 。
先行したスペイシャスと2番手追走のへヴン・セントの「行った行った」の競馬でした。
勝ったスペイシャスと2着のへヴン・セント、共にチーヴリー・パーク・スタッドの生産馬で、生産者のワン・ツー・フィニッシュ。
調教師はジェームス・ファーンショウ、3年前のソヴィエト・ソング Soviet Song に続く2勝目です。
手綱を取ったムルタ騎手は、初日のマスタークラフツマンに続いて今開催2勝目。実は昨日のレースで様々な理由を付けられ、合計で7日間の騎乗停止処分を受けていました。それにめげずの好騎乗、頑張れムルタ、というところですね。
第3レースは今日の注目、プリンス・オブ・ウェールズ・ステークス(GⅠ、4歳上、1マイル2ハロン)。8頭立てながら好メンバーが揃いました。
人気は今シーズン休み明けで復活したタータン・ベアラー Tartan Bearer の6対4。
しかし上手がいましたね。そう、フランスから挑戦してきた去年の仏ダービー馬ヴィジョン・デタ Vision d’Eta 、この日記には何度も登場していますからお馴染みでしょう。
今回は初めてコンビを組むオリヴィエ・ペリエの騎乗で4対1というやや不本意な人気を覆して見事に優勝。2着タータン・ベアラーは半馬身差。3着は頭差でネヴァー・オン・サンデー Never On Sunday という結果。
ネヴァー・オン・サンデーもまたフランスからの遠征。当たりまくっているルゲ厩舎、ルメール騎手のコンビです。
昨日の初日はオーストラリアとアメリカ勢が勝利を手にし、2日目はフランス勢の活躍、これぞロイヤル・アスコットの華やかな国際舞台を演出します。
ヴィジョン・デタはこれで10戦8勝という超堅実。凱旋門賞5着が最も悪い成績ですが、今年はもっと上を目指します。秋のトライアル、フォア賞を一叩きして本番に向かう予定。
調教師エリック・リボーはロイヤル・アスコット初出走で初勝利。香港やドバイでは勝っている師ですから、アスコットは遅きに失したかも知れません。
ペリエ騎手はこれがロイヤル・アスコットでの13勝目。プリンス・オブ・ウェールズは3年前のウイジャ・ボード Ouija Board に続く2勝目です。ヴィジョン・デタとは初コンビ。
2着タータン・ベアラーのスタウト師、このレースは17連敗になりますが、勝った馬が強かった、と言うに尽きるでしょう。
第4レースはパターンじゃなく、伝統的なハンデ戦。ロイヤル・ハント・カップ(1マイルの直線)を制したのは1番人気(4対1)のフォーゴットゥン・ヴォイス Forgotten Voice 。
騎乗したジョニー・ムルタはこの日ダブル達成。
勝ったフォーゴットゥン・ヴォイス、これで4戦無敗ですが、芝コースは今回が初めてでした。まだまだ将来性のある馬。ジェレミー・ノセダ厩舎所属です。
第5レース。クィーン・マリー・ステークス(GⅡ、2歳牝、5ハロン)は2歳牝馬による最短距離のパターン・レース。13頭が顔を揃えましたが、1番人気(4対1)のケイパーケイリー Capercaillie は4着止まり。
優勝はアメリカから遠征してきたジェアラス・アゲイン Jealous Again 。2着は5馬身離されてミシーア Misheer 、3着には2馬身でシードウェル Ceedwell が入線しています。
勝馬は初日の最終レース(ウィンザー・キャッスル)で大穴をあけたウォード厩舎、ヴェラスケス騎手のコンビ。流石にこのレースは13対2と人気も集めていました。
5ハロンのスプリント、この距離ではダッシュ力を主眼として調教されているアメリカ馬のスピードが違います。他を寄せ付けない圧勝。文句なしの逃げ切り勝ちでした。
今回のアメリカ勢の活躍で、今後もこういうパターンがトレンドになるような気がしますね。
最終レースは牝馬のみ、直線の1マイルで行われるサンドリンガム・ハンディキャップ。19頭の混戦を制したのは、9対2の1番人気に支持されたマネーキャントバイミーラヴ Moneycantbuymelove 。“お金で私の愛は買えないわよ”とでもいう様な面白い名前の馬です。
エリザベス女王の所有するゴールデン・ストリーム Golden Sream が勝ったと思った瞬間、スペンサーの好騎乗で差し切り勝ち。女王陛下にとっては悔しい一戦でした。
この日の二つのハンデ戦、どちらも1番人気が勝つという珍しい結果になりましたね。
その二日目の様子は↓
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