ブリーダーズ・カップ2日目の結果

今日も朝からブログ中継に釘付けでした。結局、ヨーロッパ勢は4勝。2日間で6勝は大成果でしょう。

①ジュヴェナイル・ターフ 2頭取り消して12頭立て。
二日目もヨーロッパ勢には幸先よいスタートです。3対1の1番人気に応えて、ゴスデン厩舎のパウンスト Pounced が優勝。
2着ブリッジタウン Bridgetown 、3着インタラクティフ Interactif はいずれも地元アメリカ馬。

他のヨーロッパ組では、ノセダ厩舎のオウサム・アクト Awesome Act が4着、ゴドルフィンのバズワード Buzzword 5着。オブライエン/ムルタのヴァイカウント・ネルソン Viscount Nelson はスタートの出遅れが響いて8着に終わりました。

勝ったパウンストは4番枠を利しての勝利。アメリカの競馬場はどうしても内枠が有利になります。
ゴスデン厩舎と騎乗したデットーリ騎手は、去年のドナティヴァム Donativum に続いて連覇。別の馬で2年連続は快挙でしょう。

②ターフ・スプリント 14頭立て。
2頭発走除外になるほど大混戦のジャンル。結果は順当で、1番人気(9対2)のカリフォルニア・フラッグ California Flag の優勝です。2着にゴッタ・ハヴ・ハー Gotta Have Her 、3着はキャノンボール Cannonball 。
ヨーロッパから参戦したノセダ厩舎のストライク・ザ・ディール Strike The Deal は脚部不安を抱えたまま出走に踏み切り、結局は14着のシンガリ負け。
去年の勝馬デザート・コード Desert Code も出走していましたが、13着の惨敗。

勝ったカリフォルニア・フラッグはブライアン・コリナー厩舎の芦毛馬。騎手はヨーゼフ・タラモ。同馬は去年もターフ・スプリントに出走していて10着でしたが、師によれば今年は“頭を使って”の勝利だとか。

③スプリント 9頭立て。
ここは2頭の争いと見られていましたが、1番人気のガイェーゴ Gayego が道中不利があって4着敗退。2番人気のゼンセーショナル Zensational もスタートに失敗して5着。スプリント戦でのスタート失敗は致命的です。

結局、優勝は25対1の大穴ダンシング・イン・シルク Dancing In silk 。2着にクラウン・オブ・ソーンズ Crown Of Thorns 、3着にコスト・オブ・フリーダム Cost Of Freedom という大荒れ。
ノセダ厩舎のフリーティング・スピリット Fleeting Spirit はデットーリ騎乗で臨みましたが、大外9番枠の不利もあって7着敗退。

ダンシング・イン・シルクは、カーラ・ゲインズ厩舎、ジョー・ロザリオが騎乗。

④ジュヴェナイル 13頭立て。
ここもショッキングな結果になりました。優勝は25対1の大穴ヴェイル・オブ・ヨーク Vale Of York 。しかしヨーロッパ勢にとっては快挙で、ゴドルフィン軍団の1頭。ドバイの英雄アームド・アジテビが騎乗していました。

2着は1番人気(3対1)の地元馬ルッキン・アット・ラッキー Lookin At Lucky 、3着はノーブルズ・プロミス Noble’s Promise の順。
2頭出しのオブライエン・チームは、ムーア騎乗のベートーヴェン Beethoven が6着、ムルタ騎乗のアルフレッド・ノベル Alfred Nobel が10着。
ミーハン厩舎のレイディオヘッド Radiohead は7着に終わりました。
本命馬は明らかに大外13番枠が敗因です。

勝ったヴェイル・オブ・ヨークはアスコットのロイヤル・ロッジやイタリア・グラン・クリテリウムで着外に終わっていた馬ですが、ここでは馬が変わったように好走しました。ダート・コースが適しているのでしょうか、来年のケンタッキー・ダービーにも意欲が湧いてきた様子。

⑤マイル 11頭立て。
ここは期待通りゴールディコヴァ Goldikova がやってくれましたねぇ。13対8の1番人気、不利なはずの大外11番枠を克服しての見事な2年連続制覇です。

2着はカレイジャス・キャット Corageous Cat 、3着にジャストナフヒューモア Justenuffhumor 。
デットーリ騎乗、ゴドルフィンのデレゲイター Delegator は5着、同じゴドルフィンでアジテビが乗ったグラディオトーラス Gladiotorus 9着、スタウト厩舎のザシント Zacinto は故障発生かと思われるほどのレース振りで11着しんがり負け。

マイル2連覇はミエスク Miesque に続く快挙。そのミエスクに騎乗したフレッディー・ヘッドが、今度は調教師として連覇を達成したのですから、これ以上の夢はないでしょう。

ゴールディコヴァのレース内容は去年以上、当然ながら来年の3連覇を目指すそうです。

⑥ダート・マイル 10頭立て。
ここは番狂わせです。13対8の1番人気、この日ヨーロッパ勢4勝目を狙ったマスタークラフツマン Mastercraftsman が4着敗退、優勝は16対1の地元馬ファーゼスト・ランド Furthest Land でした。
2着はこれも大穴レディーズ・エコー Ready’s Echo 、3着に去年ジュヴェナイルを制したゴドルフィンのミッドシップマン Midshipman 。

敗者の弁、ムルタ騎手によれば、引いた1番枠は最初は有利と思ったそうですが、最後の直線で前が塞がる不利があり、力を出し切れずの4着。内枠が災いしたのは明らかで、外枠なら間違いなく勝っていた・・・、と言うのですがね。どうでしょうか。

勝利騎手は前日ダブルを達成したジュリアン・ルパルー。調教師のマイケル・メイカーは、長年ウェイン・ルーカス師の元で修行してきた方です。

⑦ターフ 1頭取り消しがあり、7頭立て。
やりました!! この日のヨーロッパ勢4勝目は、エース、コンデュイ Conduit です。マイルのゴールディコヴァに続き、2年連続制覇達成。ライアン・ムーア騎乗、10対11の圧倒的1番人気でした。

2着は地元アメリカのプレシャス・パッション Presious Passion 、エリザベス女王杯を蹴ってここに挑戦したダー・レ・ミ Dar Re Mi が3着。
勝馬と同じスタウト厩舎が送り込んだスパニッシュ・ムーン Spanish Moon はキーレン・ファロン騎乗で4着という結果です。

コンデュイはこの後日本に向かいます。最終的には日本で種馬となりますが、その前にジャパン・カップ出走はあるのでしょうか。
いずれにしてもブリーダーズ・カップ・ターフ2連覇の名馬が日本で供用されることは、驚きであり期待でもあります。

⑧クラシック クォリティー・ロード Quality Road がゲートインを嫌って発走除外のアクシデントがあり、13頭立て。

今年のブリーダーズ・カップも愈々フィナーレです。
有終の美を飾ったのは、シレフス厩舎のゼンヤッタ Zenyatta 、昨日のメイン、レディーズ・クラシックに続くシレフス師の大勝利。ブリーダーズカップ・クラシック史上初、牝馬による優勝でした。こんぐらちゅれいしょんず!!

2着はジオ・ポンティ Gio Ponti 、3着に英国はセシル厩舎のトゥワイス・オーヴァー Twice Over の順。
圧倒的1番人気(2対1)に支持されたオブライエン厩舎のリップ・ヴァン・ウィンクル Rip Van Winkle は10着に凡走。それにしても何故オブライエン師は芝コースでなくダート・コースに拘ったんでしょうか。私には不可解な判断です。

勝ったゼンヤッタはマイク・スミス騎乗で最後方に付け、半マイル地点では先頭から15馬身も遅れる展開。
直線で一旦ジオ・ポンティが先頭に立ったものの、ゼンヤッタの末脚はケタ違いでした。

ゼンヤッタはこれまで牝馬限定のレースのみで使われて無敗、今回初めて牡馬相手の競馬となりましたが見事に克服、これで14戦14勝の無敵のチャンピオンについたことになります。

期待されたリップ・ヴァン・ウィンクル、2番手の好位置に付ける積極策でしたが、ゼンヤッタが進出した時に最初にパテたのがこの馬。騎乗したムルタによれば、同馬はマイラーだ、とのこと。果たしてそれだけが敗因でしょうか。

以上、今年のブリーダーズ・カップはヨーロッパ勢の活躍が光りましたが、最終的にはゼンヤッタというチャンピオンを生んで終了しました。
日本勢が1頭も参加しないのは寂しくもあり、異常なことだと思います。関係諸氏の奮起を望みたいところ。

二日目のフォト・アルバム。↓

http://gallery.sportinglife.com/Gallery_Detail/0,17732,13262_5681334,00.html

 

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