ディミトリ・ミトロプーロス指揮ニューヨーク・フィル(27)
第114シーズンのプログラムの最終回です。
1956年3月6日 カーネギーホール
メンデルスゾーン/序曲「ルイ・ブラス」
メンデルスゾーン/ヴァイオリン協奏曲
ベートーヴェン/ヴァイオリン協奏曲
指揮/ディミトリ・ミトロプーロス
ヴァイオリン/ユーディ・メニューイン
1956年4月12・13日 カーネギーホール
バッハ=レスピーギ/前奏曲とフーガ ニ長調
マーラー/交響曲第3番
指揮/ディミトリ・ミトロプーロス
コントラルト/ベアトリス・クレブス
合唱/ウェストミンスター合唱団(合唱指揮/ジョン・フィンレー・ウィリアムソン)
1956年4月14日 カーネギーホール
バッハ=レスピーギ/前奏曲とフーガ ニ長調
プロコフィエフ/チェロ協奏曲第1番
ブラームス/交響曲第2番
指揮/ディミトリ・ミトロプーロス
チェロ/ラースロ・ヴァルガ
1956年4月15日 カーネギーホール
マーラー/交響曲第3番
指揮/ディミトリ・ミトロプーロス
コントラルト/ベアトリス・クレブス
合唱/ウェストミンスター合唱団(合唱指揮/ジョン・フィンレー・ウィリアムソン)
1956年4月19・20日 カーネギーホール
ドビュッシー=モリナーリ/喜びの島
トムソン/フルート、弦楽器と打楽器のための協奏曲
プロコフィエフ/チェロ協奏曲第2番(アメリカ初演)
ブラームス/交響曲第2番
指揮/ディミトリ・ミトロプーロス
チェロ/ムスティスラフ・ロストロポーヴィチ
1956年4月21日 カーネギーホール
ドビュッシー=モリナーリ/喜びの島
シベリウス/ヴァイオリン協奏曲
ホール/管弦楽のためのエレジー(世界初演)
シューマン/交響曲第1番
指揮/ディミトリ・ミトロプーロス
ヴァイオリン/トッシー・スピヴァコフスキー
1956年4月22日 カーネギーホール
ドビュッシー=モリナーリ/喜びの島
シューマン/交響曲第1番
シベリウス/ヴァイオリン協奏曲
バッハ=レスピーギ/前奏曲とフーガ ニ長調
指揮/ディミトリ・ミトロプーロス
ヴァイオリン/トッシー・スピヴァコフスキー
1956年4月26・27日 カーネギーホール
ラヴェル/道化師の朝の歌
サン=サーンス/ヴァイオリン協奏曲第3番
ラフマニノフ/交響曲第2番
指揮/ディミトリ・ミトロプーロス
ヴァイオリン/ジノ・フランチェスカッティ
1956年4月29日 カーネギーホール
ラヴェル/道化師の朝の歌
プロコフィエフ/ヴァイオリン協奏曲第2番
ブラームス/交響曲第2番
指揮/ディミトリ・ミトロプーロス
ヴァイオリン/ジノ・フランチェスカッティ
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3月6日はチャリティー・コンサート。メニューインのことですから、たっぷりアンコールしてオケのメンバーに残業手当をふるまったのかも知れません。
4月12日と13日に演奏されたマーラーは第1楽章の後で休憩があり、第2楽章以降は後半のプログラムだったという記録になっています。ただし、4月15日は全曲通し演奏。当時はマーラーは未だ珍しく、作品の長さが鑑賞のネックになっていました。
4月14日に演奏されたプロコフィエフのチェロ協奏曲第1番は、ホ短調作品58の作品。これを改訂したものが4月19日にロストロポーヴィチによってアメリカ初演された第2番で、協奏的交響曲のタイトルで知られているものです。
ミトロプーロスは、日を空けずに両版を取り上げて聴衆の好奇心を引き出したのでしょうね。
その19日に演奏されたドビュッシーの「喜びの島」は、本来のピアノ曲をモリナーリという人がオーケストレーションしたもの。モリナーリ Bernardino Molinari (1990-1952) は、ローマに生まれ同地に没したイタリアの指揮者で、アメリカでも度々客演、アメリカ・デビューは1928年のニューヨーク・フィルだった由。
この編曲はドビュッシー自身の指示に基づいて行われたと伝えられ、3管編成の大きなもの。出版譜はデュラン社にありますが、市販はされていないようです。
4月21日に世界初演されたホール Hall という作曲家については良く判りません。イギリスに Richard Hall (1903-1982) という作曲家がいますが、この人かどうか。
詳しい事をご存知の方がおられましたら、是非コメントをお寄せ下さい。
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