ディミトリ・ミトロプーロス指揮ニューヨーク・フィル(15)
ニューヨーク・フィルの第111シーズンは、ミトロプーロスにとって音楽監督としての2シーズン目に当ります。
1952年10月16・17日 カーネギーホール
ベートーヴェン/歌劇「フィデリオ」序曲
R.シュトラウス/交響詩「ツァラトゥストラかく語りき」
ムソルグスキー/歌劇「ボリス・ゴドゥノフ」抜粋
指揮/ディミトリ・ミトロプーロス
コントラルト/ウィットフィールド・ロイド
テノール/ジョン・マッカラム
バリトン/マイケル・ローデス
バス・バリトン/ジョージ・ロンドン
合唱/スコラ・カントルム(合唱指揮/ヒュー・ロス)
1952年10月19日 カーネギーホール
ベートーヴェン/歌劇「フィデリオ」序曲
ムソルグスキー/歌劇「ボリス・ゴドゥノフ」抜粋
指揮/ディミトリ・ミトロプーロス
コントラルト/ウィットフィールド・ロイド
テノール/ジョン・マッカラム
バリトン/マイケル・ローデス
バス・バリトン/ジョージ・ロンドン
合唱/スコラ・カントルム(合唱指揮/ヒュー・ロス)
1952年10月21日 RPIフィールド・ハウス
バッハ=ミトロプーロス/幻想曲とフーガ ト短調
ベートーヴェン/交響曲第8番
ブラームス/交響曲第1番
指揮/ディミトリ・ミトロプーロス
1952年10月23・24日 カーネギーホール
バッハ=レスピーギ/前奏曲とフーガ ニ長調
プロコフィエフ/ヴァイオリン協奏曲第2番
ベルリオーズ/劇的交響曲「ロメオとジュリエット」抜粋
指揮/ディミトリ・ミトロプーロス
ヴァイオリン/ジノ・フランチェスカッティ
1952年10月26日 カーネギーホール
ベルリオーズ/劇的交響曲「ロメオとジュリエット」抜粋
ベートーヴェン/ヴァイオリン協奏曲
指揮/ディミトリ・ミトロプーロス
ヴァイオリン/ジノ・フランチェスカッティ
1952年10月30・31日 カーネギーホール
ボッケリーニ/交響曲イ長調
マルティヌー/チェロ協奏曲第1番ニ長調
ブラームス/交響曲第2番
指揮/ディミトリ・ミトロプーロス
チェロ/ピエール・フルニエ
1952年11月1日 カーネギーホール
バッハ=レスピーギ/前奏曲とフーガ ニ長調
メンデルスゾーン/ヴァイオリン協奏曲
ゲゼンズウェイ/二重の肖像(世界初演)
ブラームス/交響曲第2番
指揮/ディミトリ・ミトロプーロス
ヴァイオリン/ユーディ・メニューイン
1952年11月2日 カーネギーホール
バッハ=レスピーギ/前奏曲とフーガ ニ長調
ブラームス/交響曲第2番
メンデルスゾーン/ヴァイオリン協奏曲
ワーグナー/歌劇「リエンツィ」序曲
指揮/ディミトリ・ミトロプーロス
ヴァイオリン/ユーディ・メニューイン
1952年11月6・7・8・9日 カーネギーホール
ミヨー/歌劇「クリストフ・コロンブス」全曲(演奏会形式上演)(アメリカ初演)
指揮/ディミトリ・ミトロプーロス
ナレーター/アドルフ・アンダーソン、ジョン・ブラウンリー
ソプラノ/ドロシー・ダウ
テノール/デヴィッド・ロイド
バリトン/マック・ハレル
バス/ノーマン・スコット
合唱/特別合唱団(合唱指揮/ヒュー・ロス)
1952年11月13・14日 カーネギーホール
バッハ=ミトロプーロス/幻想曲とフーガ ト短調
マルタン/ヴァイオリン協奏曲(アメリカ初演)
ショスタコーヴィチ/交響曲第5番
指揮/ディミトリ・ミトロプーロス
ヴァイオリン/ヨゼフ・シゲティ
1952年11月16日 カーネギーホール
バッハ=ミトロプーロス/幻想曲とフーガ ト短調
ベートーヴェン/交響曲第8番
マルタン/ヴァイオリン協奏曲
ファリャ/バレエ「三角帽子」~三つの舞曲
指揮/ディミトリ・ミトロプーロス
ヴァイオリン/ヨゼフ・シゲティ
1952年11月18日 コンスティテューション・ホール(ワシントンDC)
バッハ=ミトロプーロス/幻想曲とフーガ ト短調
ベートーヴェン/交響曲第8番
ショスタコーヴィチ/交響曲第5番
指揮/ディミトリ・ミトロプーロス
1952年11月20・21日 カーネギーホール
ベルリオーズ/歌劇「べンべヌート・チェッリーニ」序曲
ベルク/管弦楽のための3小品
プロコフィエフ/ピアノ協奏曲第3番
サン=サーンス/アルジェリア組曲
指揮/ディミトリ・ミトロプーロス
ピアノ/フリードリッヒ・グルダ
1952年11月23日 カーネギーホール
メンデルスゾーン/序曲「ルイ・ブラス」
ベートーヴェン/ピアノ協奏曲第3番
R.シュトラウス/交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」
ボロディン/歌劇「イーゴリ公」ダッタン人の踊り
指揮/ディミトリ・ミトロプーロス
ピアノ/フリードリッヒ・グルダ
1952年11月27・28日 カーネギーホール
ベートーヴェン/序曲「レオノーレ」第1番
モーツァルト/ピアノ協奏曲ト長調K453
ブラームス/交響曲第1番
指揮/ディミトリ・ミトロプーロス
ピアノ/ウイリアム・カペル
1952年11月29日 カーネギーホール
ベートーヴェン/序曲「レオノーレ」第1番
シェーンベルク/ヴァイオリン協奏曲
ボッケリーニ/交響曲イ長調
コダーイ/ガランタ舞曲
指揮/ディミトリ・ミトロプーロス
ヴァイオリン/ルイス・クラスナー
1952年11月30日 カーネギーホール
ワーグナー/歌劇「タンホイザー」序曲
ボッケリーニ/交響曲イ長調
シェーンベルク/ヴァイオリン協奏曲
コダーイ/ガランタ舞曲
指揮/ディミトリ・ミトロプーロス
ヴァイオリン/ルイス・クラスナー
1952年12月4・5日 カーネギーホール
バッハ=ワイネル/トッカータとフーガ ハ長調
シューマン/交響曲第4番
ルーセル/ピアノ協奏曲ハ長調
フランク/交響的変奏曲
ファリャ/バレエ「三角帽子」~三つの舞曲
指揮/ディミトリ・ミトロプーロス
ピアノ/レリア・グッソー
1952年12月7日 カーネギーホール
バッハ=ワイネル/トッカータとフーガ ハ長調
ベートーヴェン/交響曲第5番
サン=サーンス/ピアノ協奏曲第4番
リムスキー=コルサコフ/スペイン奇想曲
スーザ/星条旗よ永遠なれ
指揮/ディミトリ・ミトロプーロス
ピアノ/レリア・グッソー
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10月30日に演奏されたボッケリーニの交響曲は、具体的にはどの作品であるか判りません。ボッケリーニは交響曲を30曲ほど残しているようですが、イ長調は少なくとも4曲はあるようです。
ミトロプーロス当時、ボッケリーニ作品の整理はそれほど進んでいなかったと思われますが、現在はアントニオ・デ・アルメイダが編纂し、ドブリンガー社から出版されている番号システムが一般的に使われています。
それによればイ長調は、第8番(G508、作品12-6)、第14番(G498、作品21-6)、第17番(G511、作品35-3)、第25番(G518、作品37-4)の4曲です。
(なお、第17番は第9番と呼ばれた時代もあり、第25番は第16番と表記されていた時代もあります)
同じ日に演奏されたマルティヌーの第1チェロ協奏曲。1956年に改訂された由ですから、ここでは初稿による演奏でしょう。
11月1日のゲゼンズウェイ Gesesnsway については調べが付きませんでした。作品のタイトルは、 A Double Portrait 。
このシーズンの最大の呼び物は、11月6日から4日間に亘って演奏されたミヨーのオペラの演奏会形式上演でしょう。1928年作曲、1930年にベルリンで初演された2部からなる作品で、これがアメリカ初演。台本はポール・クローデルです。
11月13日のマルタン。最近ヘフリッヒから復刻されたスコアの序文にもこの演奏が紹介され、シュナイダーハン/アンセルメによるスタジオ正規録音より優れた演奏とされています。ライヴ録音がCD化されているのでしょうね。
ミトロプーロスは、バッハ作品の管弦楽編曲をいろいろ取り上げています。自身がアレンジしたものの他にレスピーギ、シェーンベルクの有名なものや前回紹介したベッセンロートのものなど。
12月4日に取り上げたハンガリーの作曲家ワイネルによる編曲も珍しい部類でしょう。
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