若きステイヤー誕生

昨日から出掛けていたため、レポートが遅くなりました。先ほど帰宅して昨日の結果をチェックしたところです。

さて、5月14日、ヨーク競馬場のメイ・ミーティング最終日はヨークシャー・カップ(GⅡ、4歳上、1マイル6ハロン)が行われました。ステイヤーのためのGⅡ戦。

ヨーロッパのステイヤー部門は、去年限りでイェーツ Yeats が引退したため、中心となる馬の出現を待っているというのが現状。このレースには8頭が登録してきました。
しかし前日のレポートでも紹介したように、馬場が硬いほどに良馬場になったことで3頭が出走を回避したため、最終的には5頭立てで行われました。
13対8の1番人気に支持されたのは、前走ジョン・ポーター・ステークスでハービンジャー Harbinger の2着に入ったマニフェスト Manifest です。

レースはオアシス・ナイト Oasis Knight の逃げで始まり、本命のマニフェストは2番手で待機。直線に入って逃げ馬を外から交わすと、後は他馬をグングン引き離す圧勝劇を演じました。

2着は8馬身差が付いてファロン騎乗のパープル・ムーン Purple Moon 、3着は更に3馬身4分の3差でフランスからゴドルフィンにトレードされたばかりのワジル Wajir (デットーリ騎乗)の順。

この結果から見て、仮に取り消した3頭が走っていたとしてもマニフェストの優位は揺るがなかったのじゃないでしょうか。それほどハイクラスなレース内容でした。

マニフェストはヘンリー・セシル師の管理馬。鞍上は騎乗停止処分が解けたトム・クィーリー。セシル師にとって今開催ではミュジドラ・ステークスのエイヴィエイト Aviate に続くパターン・レース優勝です。

同馬は去年の夏に未勝利戦を19馬身で圧勝した4歳の若きステイヤー。冬場に大きく成長し、ヨークシャー・カップを制したことでステイヤーの期待の星に躍り出た感があります。
当然アスコット・ゴールド・カップを目指すでしょう。

セシル師は1979年からゴールド・カップをル・モス Le Moss とアードロス Ardross で4連覇したステイヤー調教師として名高い方。マニフェストの出現が、長年の競馬ファンにかつての栄光への郷愁を誘っていることは間違いないでしょう。

Pocket
LINEで送る

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください