迎春

あけましておめでとうございます。

毎年恒例、元旦はこのネタです。50年単位のアニヴァーサリーを迎える作曲家。

アドリアン・ウイラールト (1480/90-1562) 没後450年 12月7日
クローダン・ド・セルミシー (1490頃-1562) 没後450年
ジョヴァンニ・ガブリエリ (1554?-1612) 没後400年 8月?日
ハンス・レオ・ハスラー (1564-1612) 没後400年 6月8日
ヤン・ピエテルスゾーン・スウェーリンク (1562-1621) 生誕450年 5月?日
ジョン・ダウランド (1562-1625/26) 生誕450年
ジョン・ブル (1562頃-1628) 生誕450年
ヨハン・シェンク (1656?-1712?) 没後300年
フリードリッヒ・ヴィルヘルム・ツァッハウ (1663-1712) 没後300年
ジャン=ジャック・ルソー (1712-1778) 生誕300年 6月28日
フリードリッヒ大王 (1712-1786) 生誕300年 1月24日
フランチェスコ・マンフレディーニ (1684-1762) 没後250年 10月6日
フランチェスコ・ジェミニャーニ (1687-1762) 没後250年 9月17日
ヨハン・エルンスト・エバーリン (1702-1762) 没後250年
ジャック=クリストフ・ノードー (?-1762) 没後250年
ヨハン・ラディスラフ・ドゥシェック (1760-1812) 没後200年
フリードリッヒ・フォン・フロトウ (1812-1883) 生誕200年 4月27日
ジャック・アレヴィー (1799-1862) 没後150年 3月17日
レオン・ボエルマン (1862-1897) 生誕150年 9月25日
クロード・ドビュッシー (1862-1918) 生誕150年 8月22日
フレデリック・デリアス (1862-1934) 生誕150年 1月29日
ジュール・マスネ (1842-1912) 没後100年 8月13日
サミュエル・コールリッジ=テイラー (1875-1912) 没後100年 9月1日
ジョン・ケージ (1912-1992) 生誕100年 9月5日
ジャン・フランセ (1912-1997) 生誕100年 5月23日
山田一雄 (1912-1991) 生誕100年 10月19日
ジョン・アイルランド (1879-1962) 没後50年 6月12日
ジャック・イベール (1890-1962) 没後50年 2月5日
ユージン・グーセンス (1893-1962) 没後50年 6月13日
アーヴィング・ファイン (1914-1962) 没後50年 8月23日

今年のアニヴァーサリーで最も一般的に注目されるのはドビュッシー一人でしょう。それを記念した演奏会も世界中で既にいくつか計画されています。続いてはデリアス、マスネ、イベールなどが目に留まりますが、コンサートや歌劇場で特集するほどではなさそう。

今年はルネサンス期に大物が記念の年を迎えますが、生年・没年とも疑わしいものもあります。ここでは各種資料で定説とされるものを選びました。ガブリエリ、スウェーリンク、ダウランドなどはCDマニアの間で話題になりそう。
思想家ルソーが生誕300年を迎えますが、如何にもルネサンス人らしく作曲家でもあって、「音楽辞典」の著者でもありますね。彼のオペラ「村の占師」の一節が日本でも童謡「むすんでひらいて」として知られていることも好楽家ならご存知でしょう。

そのルソーに代表されるように、自身の作品よりも大作曲家との拘わりで音楽史に名を残している人物がアニヴァーサリーを迎えるのも今年の特徴。お正月の余興として、以下に思い付いた人物を列記しておきます。

パウル・アントン・エスターハージー侯爵 (1711-1762) 没後250年
ルードヴィッヒ・ベートーヴェン (1712-1773) 生誕300年
ヨハン・アンドレアス・ジルバーマン (1712-1783) 生誕300年
ヒエロニムス・フォン・コロレード (1732-1812) 没後200年
ヨハン・エマヌエル・シカネダー (1751-1812) 没後200年
フランツ・アントン・ホフマイスター (1754-1812) 没後200年
ヴァルトシュタイン伯爵 (1762-1823) 生誕250年
コンスタンツェ・モーツァルト (1762-1842) 生誕250年

どういう人物か答えられますか? スラスラと回答できれば相当な音楽通です。

エスターハージーは最初にハイドンを雇った(1761年)ハンガリーの貴族、息子のニコラウス一世の代に活動の絶頂を迎えますが、結局ハイドンは4代に亘ってエステルハージー家に仕えることになります。
モーツァルトの関係者には3人登場してもらいましょう。敵対したコロレードはザルツブルクの大司教、対するシカネーダーはモーツァルトを支持した興行主。二人が揃って没後200年を迎えるのは何とも皮肉ですね。
そして悪妻と言われるモーツァルト夫人は生誕250年。

ホフマイスターは作曲家としての才能は認められませんでしたが、楽譜出版社を設立してモーツァルトやベートーヴェンの作品を刊行したのが大業績。これが現在のペータース社の前身です。(ペータースがホフマイスターを買収したのは、ホフマイスターが亡くなった翌年の1813年のこと)

ルードヴィッヒ・ベートーヴェンは、あのベートーヴェンの祖父。楽聖は祖父と同じ名前を貰っているのですね。御祖父さんが亡くなったのは、大ベートーヴェンが3歳の時でした。

最後にジルバーマン。え、誰? と言われるかもしれませんが、彼はオルガン製作者として名を残している人。ジルバーマン・オルガンはバッハの作品で味わいましょう。

ということで、本年もよろしくお願い致します。

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