凱旋門賞の枠順
先ほど、日曜日に行われる凱旋門賞の枠順が発表されました。
今年の凱旋門賞は有力視された馬が次々と戦列を離れ、やや小粒なメンバーになった感は免れません。
一時は出走が噂されたフランケル Frankel は早々とチャンピオン・ステークスに的を絞る旨の発表があり、スノー・フェアリー Snow Fairy も故障のために戦列を離脱。
更に本番まで1週間を切った時点でケルンで馬の伝染病が発症。結果、90日間はケルン在厩の馬の移動が禁止され、凱旋門賞2連覇のかかったデインドリーム Danedream の出走が不可能になってしまいます。理由が理由、レースに臨むことなく連覇の夢を絶たれた陣営の無念はさぞや、と思われます。フランス競馬界にとっても大きな失望感が支配しました。
加えてキング・ジョージとエクリプスを制したナサニエル Nathaniel までもが出走を取り消し。こちらは調教が思わしくなく、血液検査もネガティヴな結果が出たことでの断念。この時点ではオルフェーヴルに勝ってくれ、と言わんばかりの顔ぶれになると思われましたね。
しかし一方で新たに挑戦に踏み切った馬もいます。2冠の3歳馬キャメロットはその1頭。主戦のジョセフ・オブライエンは体重の関係から騎乗できず、仮に出走すれば誰が騎乗するかに注目が集まっていました。ナサニエルが出なくなったことでビュイックの名前も上がりましたが、最終的には何とフランキー・デットーリで決定。クールモアの馬にデットーリが騎乗することはこれまでなら考えられないことでしたが、最近ゴドルフィンの馬にはバルザロナやスーザが乗ることが多く、デットーリが騎乗することにゴドルフィンも目くじらを立てなくなったのでしょうか。
仏ダービー馬のサオノア、ナサニエルの妹グレート・ヘヴンズは追加登録料を支払って参戦。ギリギリの段階で凱旋門賞らしいメンバーになってきたような気がします。
01 ハヤ・ランダ Haya Landa
02 サオノア Saonois
03 イエロー・アンド・グリーン Yellow and Green
04 アーネスト・ヘミングウェイ Ernest Hemingway
05 キャメロット Camelot
06 ソレミア Solemia
07 グレート・ヘヴンズ Grat Heavens
08 アヴェンティーノ Aventino
09 ミハイル・グリンカ Mikhail Glinka
10 セント・ニコラス・アビー St Nicholas Abbey
11 シャレータ Shareta
12 ロビン・フッド Robin Hood
13 メアンドル Meandre
14 バイリール Bayrir
15 ケサンプール Kesampour
16 シー・ムーン Sea Moon
17 マスターストローク Masterstroke
18 オルフェーヴル Orfevre
何と言っても注目はオルフェーヴルが大外枠を引いたこと。去年も紹介したように、凱旋門賞は一桁枠の馬が有利で、二桁枠順の馬は2003年のダラカニ Dalakani 以来勝っていません。何とも不吉な枠を引き当ててしまったオルフェーヴル。これで勝てれば実力が相当に上であるという証になるでしょう。幸運を祈るしかありません。
逆にラッキーナンバーの6を引いたのはソレミア。能力的にどうでしょうか。
馬場は現在は soft だそうですが、日曜日には乾くので不利になる馬は少ないとの論評が出されています。
1番人気はオルフェーヴルとキャメロットが競り合う展開。日本人観戦客から大量の資金が流れ込むオルフェーヴルか、有利な枠とデットーリとの新鮮なコンビが魅力のキャメロットか。
勝負はやってみなければ判りません。人気の2頭ですんなり決まるか、GⅠ実績のある馬の逆転か。果てまたとんでもない大穴か。現地時間の午後3時25分スタート!
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