ダービーに新星

昨日はチェスター競馬場の5月開催二日目、2鞍のG戦が行われています。馬場は good 。固くなった馬場を散水で柔らかくした所に雨が降り、かなり軟化した模様。散水については賛否両論あるようですが、馬場の管理は何処も難しいようです。

最初はハックスレー・ステークス Huxley S (GⅢ、4歳上、1マイル2ハロン75ヤード)。7頭が出走し、去年の後半に急成長してきた上がり馬ダナダナ Danadana が10対3の1番人気に支持されていました。

レースはイアン・ボールディングが出走させてきた2頭、ハイランド・ナイト Highland Knight が逃げ、ボンファイア Bonfire が2番手を追走する流れ。本命ダナダナはペースに付いて行けないような走りっぷりで、コースを外れてしまう懸念も。ところがペースが急に落ちたのが幸いしたか、先行馬群に取り付くと、外から脚を伸ばして逃げるハイランド・ナイトに4分の3馬身差を付けて優勝。首差で2番人気(7対2)のガブリアル Gabrial が3着に入りました。
ダナダナは去年、ハンデ戦に3勝し、今年初戦のこの日初挑戦でG戦を制しました。ルカ・クマニ厩舎、キーレン・ファロン騎乗で、ファロン騎手は前日のチェシャー・オークスをバノフィー Banoffee で制し、快走が続きます。ダナダナが道悪下手ということは広く知られていますが、この日の馬場は微妙だったということの証明でもありましょうか。

続いてはダービーへ向けてのトライアルの一つ、チェスター・ヴェーズ Chester Vase (GⅢ、3歳、1マイル4ハロン66ヤード)。1頭が取り消して最終的には4頭立て。アイルランドからエイダン・オブライエン師が送り込んできたルーラー・オブ・ザ・ワールド Ruler Of The World が10対11の1番人気。規定の負担重量8ストーン12ポンドではジョセフが乗れないため、ライアン・ムーアが手綱を取ります。

ミスター・インペーシェンス Mister Impatience の逃げを2番手でマークしたルーラー・オブ・ザ・ワールド、残り1ハロンで先頭に立つと、ここでは格が違うとばかりにミスター・インペーシェンスに6馬身差を付ける圧勝です。更に1馬身半差でハヴァナ・ビート Havana Beat が3着。

4月初めに新馬勝ちデビューしたばかりのルーラー・オブ・ザ・ワールド、「世界の支配者」という何とも壮大な名前ですが、ガリレオ Galileo 産駒と言うこともあって一気にダービー候補に挙がってきました。ただ、これが未だ2戦目、馬自身も子供っぽさが残っていることもあって評価は区々。ダービーへ6対1のオッズを出したブックメーカーもあれば、33対1とする専門家もあるほど。
オブライエン厩舎のエース、バトル・オブ・マレンゴ Battle of Marengo が日曜日のデリンスタウン・ダービー・トライアルに出走しますが、その結果によってはオブライエン陣営のナンバー・ワン候補に登ってくる可能性もありましょう。チェスター・ヴェーズからダービーを制したのは、あのシャーガー Shergar 以来出ていません。シャーガー以来の快挙なるか、注目のダービー候補です。

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