ご隠居一行のドイツ珍道中(7)激安、ハイデルベクの旅

ゼーリゲンシュタット3日目は小弦楽音楽祭の最終日。前夜の段取りの通り、夕方まではハイデルベルク1日観光で即決しました。そもそもホテル側ではハイデルベルクに行くならマイクロバスでしょ、電車を乗り継いで出掛けるなんて聞いたこと無い、という話だったそうな。
観光バス1日貸切りで700ユーロは、人数を数えれば安いけれど、電車を使えば500ユーロ弱。流石にドクトルの企画するツアーは激安だ。

ということで朝からの旅程を発表。先ずゼーリゲンシュタット駅まで「駅前通り Bahnhofstrasse」を真っ直ぐ徒歩。単線の電車に乗って二駅目で乗り換え。但し乗り換え時間は3分しかないので、慌てず且つ急いで。
乗り換えたら次の下車駅は現代音楽祭で名高いダルムシュタット。ここで急行に乗り、座席指定のある二等列車でハイデルベルクまで。というスケジュールです。切符の検札があるから全員ドクトルの周りから離れないように、ということで出発進行とは相成りました。

全て予定通りと思いきや、最後のハイデルベルク行が大幅に遅延している。ま、しゃあない、ドイツじゃ日常茶飯事だし、ハイデルベルクで過ごす時間が1時間ほど少なくなるだけでしょ。
駅に着いてからは駅前のインフォメーションでハイデルベルク・カードとケーブルカーの乗車券を手配。この辺りはドクトルとツアー補佐のH夫人が一手に引き受け、いざハイデルベルク大学広場へトラムで移動。
“折角ハイデルベルクに来たんだからフルトヴェングラーのお墓詣りでしょ”という人は、いるようないないような。日本語版の観光ガイド+地図にはベルクフリートホフ(墓地)の解説はあるものの、墓がある著名人にフルトヴェングラーの名前は無し。ウェーバーとあるのはカール・マリア・フォン、じゃなくマックスの方。ここは経済学者に行って貰いましょう。

冗談を言っている内に大学広場。ここからはテクテクと歩道を踏みしめてケーブル駅に着きます。途中のハイデルベク城観光駅は素通りして、一気に山頂駅に。その先も更に高い場所に上がる登山鉄道があったけれど、別料金の由。
“上に行っても何もないでしょ。景色が良いだけ”という理事長のアッサリとした決断で、グループは一旦解散。思い思いに城観光をするなり、ワインの試飲をするなり、旧市街に戻ってお土産を買うなりして下さいな。

幾つかのグループに分かれて散り散りになりましたが、我々は理事長、H副大将と共にお土産のチョコレートと、ネッカー川に掛かる有名なアルテ・ブリュッケ(「古い橋」の意味)を目指してケーブルを降ります。

psゼーリゲン 978-004
そうこうしている内に帰りの集合時間。懸念した通り遅刻しそうなグループもあったけれど、全員無事に帰路に。昼飯は大学広場に面したパン屋「グンデル Gundel」で美味そうなのを買い込み、バス停でパクつきながら済ませました。

もと来たコースを逆行する帰路は予定通り、と思いきや最後の列車が遅れてゼーリゲンシュタットまでのローカル線が出た後。名前も忘れるような何も無い田舎駅で待つこと1時間弱。忘れ難き激安旅も終着駅です。

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終日好天に恵まれたのが幸いで、小生の日焼け指数は鰻上りでした。

音楽祭も三日目、最後となれば要領も心得たもので、早目に並んで良席をゲット。二つの団体全員が合奏するプログラムを堪能します。

ツェムリンスキー/弦楽五重奏のための2楽章(ヘンシェル・クァルテット+吉田由紀子)
シュールホフ/弦楽六重奏曲(1924)(ヘンシェル・クァルテット+吉田由紀子、大友肇)
~休憩~
ゲーゼ/弦楽八重奏曲ヘ長調作品17
ヘンシェル・クァルテット
クァルテット・エクセルシオ

フィナーレの3作品は余り聴く機会の無いレアものばかりでしたが、夫々の作曲家の個性がキッチリと滲み出たもの。全曲が終わると客席から大歓声と盛大な拍手が起こり、主催者側からの花束贈呈。
例によってアンコールはゲーゼの第3楽章「スケルツォ」からの一部で、今年の「小弦楽音楽祭」もグランド・フィナーレを迎えました。

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以上がドイツ珍道中の顛末で、あとは翌日の便で帰国という段取り。尤もご隠居一行からも3人が引き続きベルリンに向かい、ウィーンを経てスイスで山登りという健脚夫婦も。
またドクトルや理事長、連日フランクフルトから駆け付けた会計担当は土曜日の夜、フランクに戻ってヴォツェック鑑賞とのこと。一方サヴォイ合流組でそのまま我々と同じ便で帰国という面々もおり、ここでグループは再編成されます。
帰りは別々なれど、親交を深めたエク・ツアーはいずれ東京で出会う人たち。次の海外ツアーは何処かな、などと早くも算段している輩もいましたね。

 

 

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