ご隠居一行のドイツ珍道中(1)序
話は去年(2015年)の3月6日に遡ります。前年のホテル・オークラ音楽賞(第16回)に選ばれたクァルテット・エクセルシオの授賞式と記念演奏会があり、それに参加した我々はエク・フレンズの有志と共にランチを。
その席で出たのが、“エクは来年ドイツで演奏することが決まっているんですよ”という話。誰とは無しに“応援ツアーを組んで是非ドイツに行ってみたい”ということになりましたが、これはその時だけの話題でしたっけ。
話が動き出したのが今年2月21日に開催されたNPO法人エクセルシオの総会でのこと。もちろん総会の議題ではありませんが、終了後の懇談会の席上、NPOで顧問を務める音楽ジャーナリストの「ドクトルY」がエクのドイツでの演奏会について触れ、“もし行きたいという方があれば、面倒見ましょう。一人でも参加者があればツアーを実施する積りですが、行きたい方いますか?”。こんな内容だったと思います。
確かこの席で手を挙げた方もおられましたが、他の予定なども見てからにして、ということで連絡先を伝えて一先ずペンディング。
しかしここからは速かった。
色々な遣り取りがあって、1週間もしない内にツアーの実施と概要が纏まります。エクが演奏するのはゼーリゲンシュタットという田舎町で毎年開催されている「小さな弦楽フェスティヴァル」Kleines Streicherfestival 2016 で、演奏会は6月29日から7月1日までの3日間。
これを聴くことが最大目標ですが、各自の都合もある上に、折角ドイツに行くなら他にも回りたい、別のコンサートも聴きたいという意見もあり、最終的には数組のグループが結成されます。それら全てを合計すれば20人超の「エク応援ツアー」が出来上がりました。
因みに、私共が旅程を共にするのは7名。ドクトルYはこれを「ご隠居グループ」と命名したそうですが、中には旅行の元プロ、電子機器を縦横無尽に使用して情報を集める若手、ドイツで生活した経験のあるドイツ語達者、自称カメラマンなどもいて、「ご隠居」に該当するのは私だけかも。
以上の様な経緯で、6月26日(日)14時5分羽田発のルフトハンザで出発し、7月3日(日)12時15分着のルフトハンザで帰国するツアーがスタートしたのでありました。
行きは上記7名の「ご隠居グループ」なれど、帰りは3名が更にベルリンに転戦。一方で別のグループから同じ便で帰国する諸氏も加え、帰りは11人、だったかな??
ということで、顛末は別途。
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