読響の新シーズン

オーケストラ・ファン、特に私のような国内派にとっては、1年のうちで今頃が最も心楽しい季節です。
何故かというと、ほとんどのオーケストラが来シーズンのプログラムを発表するからです。

今日帰宅すると、読売日本交響楽団から2007年/2008年のスケジュールが郵送されてきました。
その中からいくつか。

まず常任指揮者・スクロヴァチェフスキは4月と9月に登場、ブルックナーの3番・4番、ブラームスの1番・2番、ドヴォルザークの7番、ショスタコーヴィチの10番、シューマン4番などの名作を振ります。

しかし何といっても聴き逃せないのはオネゲルの第2交響曲でしょう。これは名曲シリーズと芸劇名曲シリーズで演奏されます。
最近オネゲルがあまり演奏されないので寂しく思っていましたが、読響が第2を取り上げてくれるとは、しかもスクロヴァ先生の指揮で!!!

オネゲルの第2は、最後の最後でトランペットが感動的に加わる名作。読響のトランペットは、世界的に見ても極めて高い音楽性を持ち、そのパワーには思わずたじろぐ程。夢にまで見たこの組み合わせがいきなり実現するとは・・・・。言葉もありません。

初代正指揮者・下野竜也もオーソドックスなプログラムで臨みます。ドヴォルザークの6番、ベートーヴェンの7番なども聴きものでしょうが、2007年のベートーヴェン・第9が彼の手に委ねられます。

お馴染みの客演陣では、ロジェストヴェンスキーがチャイコフスキーの歌劇「イヨランタ」と意外にもサン=サーンスを披露します。

テミルカーノフはラフマニノフ、チャイコフスキー、ブラームス。ホーネックはリヒャルト・シュトラウス「英雄の生涯」が控えています。

客演の驚きはオスモ・ヴァンスカのベートーヴェン交響曲シリーズでしょう。
来シーズンは11月に1番から3番までを指揮します。ということは、今後数シーズンかけて全交響曲が取り上げられるのではないかと期待されます。
主兵・ラハティも良いけれど、私はオーケストラの機能美に優れた読響の方が好きですね。正直に言って。

クライツベルクやヒュー・ウルフという新顔(?)もありますが、読響と深い関係にあった二人のヴェテラン、若杉弘と尾高忠明が、夫々得意とするメシアン、エルガーで勝負するのも大注目です。

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