フェスタサマーミューザ2008閉幕

早いもので、7月19日に開幕した今年のフェスタサマーミューザ、今日無事に終了しました。私は恒例のオーケストラ・セット券で楽しみましたので、オーケストラ・コンサートばかり9回通ったことになります。1回だけは演奏時間の都合などでパスしましたが、聴いた会は全て日記にアップしています。
オーケストラ・シリーズの最後、即ちフェスタの最後でもあったプログラムは、
《フィナーレ・コンサート》
グリンカ/歌劇「ルスランとリュドミラ」序曲
ラフマニノフ/ピアノ協奏曲第2番
     ~休憩~
ドヴォルザーク/交響曲第8番
 東京交響楽団
 指揮/ユベール・スダーン
 ピアノ/小川典子
 コンサートマスター/グレブ・ニキティン
開幕とフィナーレは東響。これは変わりありませんが、今年のフィナーレはかなり本格的なプログラムを並べてきました。指揮も音楽監督のスダーン。
そして何と言っても、このホールのアドバイザーでもある小川典子が得意のラフマニノフ第2で「トリ」を務める、というのが今年の目玉でしょう。
実際、この日のラフマニノフ、早くからチケットが完売したほどに期待を集めた満員の客席に応える堂々たる出来栄えで、ファンを満足させてくれました。
サポートするスダーン指揮の東響も気合が入り、このオケの特徴であるズッシリと思い響きでロシアの憂鬱を謳い上げます。
小川のピアノは、いつもにも増して隈取のシッカリした打鍵で作品の大きなスケールを表現し、カデンツァにおける高音の輝きと芯の強い歌心で聴衆を唸らせます。改めて第2協奏曲が、ラフマニノフの精神と肉体を見事に融和させた最高傑作であることに納得してしまうのでした。
小川が選んだアンコールは同じラフマニノフ、音の絵から作品39の1。
フィナーレ・コンサートということでマエストロ・スダーンも大サービス、グリンカとドヴォルザークの力感溢れる演奏でフェスタを締め括りました。
ドヴォルザークは細部を丁寧に歌いこむジックリ型。私にはやや句読点が多過ぎるような印象でしたが、オーケストラの重厚な響きを武器に充実した演奏。
当然ながらアンコールがあり、オッフェンバックのメロディーを集めてローゼンタールがバレエとして編んだ「パリの喜び」から21番と「カンカン」を含む22番。
客席もノリノリになったところで、スダーンの“Victory for Frontale!”という掛け声に続いて地元川崎のサッカー・チーム「フロンターレ」の応援歌、まるでジョン・ウィリアムスの編曲かと思いましたね。
ということで、今年も花火はなかったけれど賑々しくフェスタ閉幕。また来年の夏もミューザ川崎で会いましょう。

 

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