夢のビッグ・ネーム共演

BBCによるプロムス中継、日曜日から丁度良い具合に一日遅れとなりましたので、暫くこのペースで続けて行きましょう。
名指揮者が次々と登場している第4週、12日の月曜日はそのピークを迎えた感があります。巨匠バレンボイムと競演するのは、世紀の名ピアニスト、アルゲリッチでした。

8月12日 ≪Prom 34≫
シューベルト/交響曲第8番「未完成」
チャイコフスキー/ピアノ協奏曲第1番
     ~休憩~
ルトスワフスキ/管弦楽のための協奏曲
 ウエスト=イースタン・デイヴァン・オーケストラ
 指揮/ダニエル・バレンボイム Daniel Barenboim
 ピアノ/マルタ・アルゲリッチ Martha Argerich

オーケストラはバレンボイムが手塩にかけているイスラエルとパレスチナの合同チーム。リーダーはダニエルの息子マイケル・バレンボイムで、ロンドン・オリンピックの年にベートーヴェン・ツィクルスを敢行して以来、定期的にプロムスに登場するようになりました。今回も名曲を並べてのコンサートです。

シューベルトの未完成、近年の演奏では珍しく第1楽章の繰り返しは実行しませんでした。
続いては夢の共演。アルゲリッチの自由奔放なピアノに、バレンボイムも通常の演奏とは異なる親密さで応える。第3楽章で小さなカットがありましたが、殆ど気が付かないほど自然なアンサンブルでした。
大歓声に迎えられ、二人が手に手を携えてのカーテンコール。微笑ましい光景だったようですが、客席の熱烈な要請にも拘らず、アンコールはありませんでした。

後半のルトスワフスキ、所々アンサンブルが乱れていましたが、流石にバレンボイム、その修正力も超一流と聴きました。
前半でアンコールが無かったので、最後にベートーヴェンの「エグモント」序曲がアンコールされてお開きに。

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