美人ヴァイオリニストを聴く

放送音楽

これは金曜日にBS2で放送されたN響の定期。例によって録画予約しておいたのですが、ハードディスクの容量が一杯になっていて、途中で切れてしまった、旨の表示が出てました。ですから、ほとんどBGM状態で聴き始めたもの。もちろんスコアなど見ず、ミカンなどを頬張りながら・・・。

曲目は2曲、最初がベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲で、後半がブラームスの第4交響曲だったらしい。らしい、というのは、丁度協奏曲が終わったところで録音が切れていたからです。
指揮は珍しくも、サー・ネヴィル・マリナー。この人まだ現役だったのか・・・。で、ヴァイオリンのソロはアラベラ・美歩・シュタインバッハーという方。

名前からして日独混血だろうと思ったらやはりそうで、父君がドイツ人、母上は日本人だそうです。初めて聞く名前だし、もちろん演奏を聴くのも初。

見ると中々の美人ですな。背も高い。またぞろ新人美形ヴァイオリニストか、と思いましたね。この頃の次々に登場してくる若手たちは、揃って技術は完璧に近いんだけれど、音楽は流行を反映してか、みな耳に快い、表面的な美しさと滑らかさを追求しているように感じられます。そうでないとコンクールで受からないんでしょうかねぇ。判で押したように同じに聴こえる。

で、美歩さん。これも同じだろうと聴いていたんですが、どうも違う。第1楽章のカデンツァに至って、この人は只者でない、と思いました。

フレーズが実にガチッとしていて、美しい音よりは表現力、自分が感じているベートーヴェンをそのままぶつけてくる。いゃ~、惹き込まれました。
だからと言って新人に共通する美質、テクニックの完璧さや音色の美しさに欠けるわけではないのです。それを備えた上での個性。
録画は既に消してしまいましたが、ハイビジョンでも放送される予定。そのときはハードディスクをキレイにしてから録画しましょう。

マリナーさん、協奏曲の伴奏だけでは何ともいえませんが、風格が出てきましたねぇ。プレヴィン爺さんとかサンティ爺さんとは一味違う老紳士。ブラームスもチャンと聴いてみましょう。

ということで中途半端でしたが、ヴァイオリンの逸材を発見できた放送音楽。美人だから惚れ込んだわけでは、もちろん、ありませんよ。

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