サンティのオール・ベートーヴェン・プロ

放送音楽

今日は通院のため休暇。序に明日も休んで年内は会社に行かないもんねぇ。
ということで、毎朝放送されているハイビジョンのN響シリーズ、最初の部分を見忘れてしまいました。完全にお休みモード突入。

今日は11月サントリー定期からで、ネルロ・サンティの指揮でオール・ベートーヴェン・プロ。テレビのスイッチを入れたら、レオノーレ序曲第1番の最後のところを演奏していました。
序曲が終わって一旦舞台裏に戻ったサンティ翁、拍手が続くままに登場して直ぐに第8交響曲の演奏に入ります。

チャイコフスキーの時と同様、対抗配置。弦は14型を採用しています。サントリーではかなり舞台が空き空きに見えます。
管楽器はオリジナル通りですが、ホルンだけは倍管。これは次の第7交響曲でも同じでした。この辺りがサンティの老獪たる所以で、今の若手指揮者はたとえホルンでも倍管にはしないでしょう。かと言ってサンティさん、他の木管を倍にするほどの古い世代ではない。弦を1プルト減らして、現代的なセンスもあるゾ、っというアピールをするところなんざぁ、ヤッパリ古狸という印象ですね。

演奏は基本的には古くからのスタイル。第3楽章のトリオでも、伴奏のチェロは全員で演奏してました。いつだったかパーヴォ・ヤルヴィが東響を振ったときには、ここをソロだったか1プルトだけだったかで演奏させて、アッと言わせてましたからな。

巨匠風ベートーヴェン演奏が基本ですから、いかにもN響向き。終わったら凄いブラボオがかかっていまして、“エッ、そんなに良かったかなぁ” と首を捻ってしまうのは毎度のこと。
ドビュッシーやチャイコフスキーと同じく、私には心持ちテンポが遅い感じ。ライヴで聴けば別の印象になるかも知れませんが、放送で聴いている限りではややルーチンに感じます。

第7では第2楽章中間部のホルン・ソロ、119小節からの4小節が2番ホルン担当であることに改めて気が付きました。あんまり指摘されないことですが、ナチュラル・ホルンでは下吹き担当でないと出し難い音が含まれているから。第9の第3楽章と同じ理屈でしょう。

というところで病院に行く時間。態々録画するほどのものとも思えないので、この後の顛末は知りません。
少し前まではN響ライヴを一生懸命DATに録音し、スコアと首っ引きでチェックしていたんですからね。自分の情熱が冷めたというのか、何の未練もなくテレビのスイッチを切ってしまいました。
まだこうして一部でも見るだけ、マシなんだろうか。

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