チチコグサ

前回ハハコグサを取り上げましたので、今度はチチコグサです。そんなのあるのか、と思われるかも知れませんが、あるんですねぇ~。
父と母、どちらが先に付けられた名前かは判りませんが、多分ハハコグサが先、それに倣ってチチコグサという名前が生まれたのじゃないでしょうか。これはあくまでも私の推測ですから、信用しないように。
チチコグサとハハコグサは同じ仲間ですね。どちらもキク科のハハコグサ属に分類されているだけじゃなく、並んで咲いているのを良く見かけます。だから「父子草」なのかも知れません。
ハハコグサはそろそろ花も終わりましたが、チチコグサは少し遅れて咲くみたい。今朝の散歩でも彼方此方で見つけました。蔓延り方はハハコグサ以上ですね。
ハハコグサが黄色い可憐な花を咲かせるのに対し、チチコグサの花は冴えません。一見すると花が枯れた状態のようにも見えます。植物に関心のない人には存在すら意識されないのはその為でしょうか。正に男の悲哀ですな。
ところでチチコグサ、よく観ると2種類あるように思えます。葉の色が濃い緑色のものと、そうでもないもの。緑の濃いチチコグサ、その葉を裏返してみると、表とは対照的に白っぽいことに気が付きます。
どうやら図鑑にも出ているウラジロチチコグサという別種のようでもあります。
解説によるとチチコグサには色々種類があって、タチチチコグサ(立父子草)、ウスベニチチコグサ(薄紅父子草)、ヒメチチコグサ(姫父子草)、それにウラジロチチコグサ(裏白父子草)。チチコグサモドキなどというのもあるそうです。
拙宅の周りに生えているのがどれなのか。私にはとても同定する能力はありませんが、葉の色の違いで2種類あることは確かです。比率は半々、いやウラジロが若干少ない程度でしょうか。
因みに「立」はアメリカ大陸原産、「裏白」は1970年代に日本に入っていることが発見された由。種の分類についてはなお詳しい調査が必要なのだとか。
チチコグサの学名は Gnaphalium japonicum グナファリウム・ヤポニクム。属名はハハコグサと同じ、種名は「日本の」という意味です。別に父とか母は学名には出てきません。

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