ハハコグサ

これはそろそろ花が終わりに近付いているようなので、慌てて書きます。尤も東京都内の話ですが。
ハハコグサ、さすがにこれは植物にあまり関心が無い人でも名前が判るでしょう。郊外に行かないと見られない、と漠然と思っているでしょうが、拙宅の近所でも普通にアスファルトの裂け目から顔を覗かせています。
キク科のハハコグサ属を代表するもの。黄色の花が可愛らしく、母子草という名前でも得をしていると思います。
春の七草の「ゴギョウ」がこれ。冬の間はロゼットになっていて気がつきませんが、花が咲いて春を告げてくれます。
図鑑によると、古代に朝鮮半島から入って来たそうで、大昔は餅につきこんだ由。現在はヨモギに取って代わられました。
都心でもこんなにあるんだから、ゴギョウ餅を作ってみるといい。
秋に咲く「アキノハハコグサ」という種類もあるそうだけれど、珍しい部類だそうですね。秋にこれを見たらジックリ観察すること。
全体に綿毛が多く、“ほおけだっている”ことからホオコグサと呼ばれていたものが転訛したという解説。それでも9世紀の文献に母子草で出てくるそうですから、年季は入ってますな。
学名は Gnaphalium affine グナファリウム・アフフィネ。

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