2009クラシック馬のプロフィール(8)

クラシック馬のプロフィール、エプサム・ダービー馬シー・ザ・スターズについては2000ギニーで紹介済み。次に取り上げるのはフランス・ダービー馬ル・アーヴル Le Havre です。
ル・アーヴルは、父ノヴェール Noverre 、母マリー・ラインベルグ Marie Rheinberg 、母の父ズラコ Surako という血統。
母はドイツ産。ラインベルク牧場が生産しましたが、この牝系は長くフランスで育まれてきた血脈です。
マリー・ラインベルグの競走成績はよく判りません。恐らくドイツで走っていると思われますが、ドイツの資料が手元に無いので未確認。
その生年から判断して、ル・アーヴルはマリー・ラインベルグの初産駒と想像されます。
二代母マリー・ダルゴンヌ Marie d’Argonne はフランス産。サン=クルー競馬場で2000メートルの新馬戦に勝った後、ぺネロープ賞(GⅢ)で3着に入りました。後にアメリカに渡って競馬、9ハロンまでに勝鞍を残し、ミドル・ディスタンスを得意としました。生涯成績は24戦3勝。
繁殖に上がったマリー・ダルゴンヌ、いきなり初産駒にポーラー・ファルコン Polar Falcon を出して注目されます。
ポーラー・ファルコン、昨日取り上げたサリスカの父系で登場したようにヌレエフの仔で、1991年のラッドブローク・スプリント・カップ(GⅠ、6ハロン)とロッキンジ・ステークス(当時はGⅡ、1マイル)に勝ったスプリンター/マイラーです。
その後1989年生まれの娘ラ・ダーマ・ボニタ La Dama Bonita は7勝馬アーミー・オブ・ワン Army of One や11勝馬コンフリクト Conflict の母になり、1990年生まれのマダム・クレシー Madame Crecy は16勝馬ジュールス Jools の母になっています。
マリー・ラインベルグは、マリー・ダルゴンヌの恐らく最後の産駒。
三代母モヘア Mohair はマリー・ダルゴンヌの他にマリー・ド・リッツ Marie de Litz を出しました。
マリー・ド・リッツはポモヌ賞、ロヨーモン賞に勝ち、ケルゴレー賞、ヴェルメイユ賞、ミラノ大賞典でも入着を果たしています。
ル・アーヴルの4代母は、オークス3着のアンバーリン Imberline で、兄弟にダービー3着のシャンタン Shantung がいます。
アンバーリンは繁殖牝馬としてフランスに大きな足跡を残した馬で、コーデュロイⅡ世 Corduroy Ⅱ 、シガリーヌ Cigaline 、ペルカール Percale (その娘ペイサンヌ Paysanne はヴェルメイユ賞の勝馬)、ポワル・ド・シャモー Pole de Chameau など多くの活躍馬の母となりました。
以上、ル・アーヴルの牝系はフランスで実績を残していますが、クラシックとの関係ではやや落ちる、入着までというタイプを多く出してきた血統です。8号族f 。
最後にル・アーヴルの父系。
父ノヴェールは、2歳時にジュライ・ステークス(GⅢ)とシャンペン・ステークス(GⅡ)に、3歳時にサセックス・ステークス(GⅠ)に勝ったマイラー。
ル・アーヴルはその3年目の産駒で、ノヴェールの代表産駒と言えるでしょう。これまで他にはチャレンジ・ステークス(Ⅱ)のミス・ルシファー Miss Lucifer 、バリコーラス・ステークス(Ⅲ)のサミット・サージ Summit Surge が目立つ程度。
ノヴェールの父はラヒー Rahy 。その父ブラッシング・グルーム Blushing Groom 、更に父レッド・ゴッド Red God を経てナスルーラー Nasrullah に到るサイヤーラインに属します。
ラヒーは日本でもトキオパーフェクトが活躍、クリスタルカップ(Ⅲ)と中日スポーツ賞4歳ステークス(Ⅲ)に勝っていますから記憶されている方も多いでしょう。
ラヒーのヨーロッパ産駒ではファンタスティック・ライト Fantastic Light が抜けています。英愛米3国でGⅠ戦に6勝、ギングジョージでも二度2着に入ったタフな競走馬でした。2400メートルよりも2000メートルの距離で最も実力を発揮した馬です。
以上、ル・アーヴルは父系母系の両方から検討して、やはり2000メートルを中心に力を発揮するタイプだろうと思われます。
ことクラシックという観点からは若干物足りない面もある、というのが正直な感想ですね。
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