ヨーロッパ三カ国のGⅢ

8月13日は特別な日ではないと思いますが、何故か平日のこの日、英愛仏3カ国でパターン・レースが行われています。
イギリスはソールズベリー競馬場のソヴリン・ステークス(GⅢ、3歳上牡・せん、1マイル)。
Salisbury は「サリスべりー」と読みたくなりますが、「ソールズベリー」と発音します。英語のひねくれた一例でしょう。
この競馬場で行われる唯一のパターン・レースがこれ。(昔はギニーのトライアルがパターン・レースでしたが、現在は格下げされています)
創設は2000年、2004年からGⅢに格上げされたレース。
7頭が出走、勝ったのは25対1の大穴マック・ラブ Mac Love でした。2着に1馬身半差で1番人気(4対5)のコンフロント Confront 、3着は更に2馬身4分の3でラー・ライブ Laa Rayb の順。
調教師シュテフ・リッダードさんにとってはパターン・レース2勝目。その最初の勝利も同じマック・ラブで挙げたもので、ダービー開催のエプサム競馬場でのダイオメド・ステークスでした。
奇しくも今回の1・2着はダイオメドと全く同じ着順。25対1は明らかに人気の無さ過ぎだったでしょう。
マック・ラヴは今年8歳、7歳の時にリッダード厩舎に転厩してきた馬で、今年はこれで4戦2勝、老いて益々盛んと言えましょうか。
騎乗したのはミッキー・フェントン、最後方からの末脚を見事に活かしました。
アイルランドのレパーズタウン競馬場ではバリーローン・ステークス(GⅢ、3歳上、1マイル4ハロン)。2007年からGⅢに格上げされたばかりで、今年が3年目の新しい重賞です。
6頭が出走。アイルランド・ダービー3着でセントレジャーの人気にもなっているムーラヤン Mourayan が11対8の1番人気を集めましたが、1馬身4分の1及ばず2着。
勝ったのは6対4のプロフォウンド・ビューティー Profound Beauty 、3着には5馬身遅れてシュレイヤス Shreyas 。
プロフォウンド・ビューティーはウェルド厩舎、パット・スマーレンの騎乗。今年は無傷の3連勝と快調の5歳馬です。
次走はアイルランド・セントレジャーを予定していますが、去年5着に終ったメルボルン・カップ(11月)にも意欲を示しています。最終的にはオーストラリアでのハンデ次第になるでしょう。
フランスのドーヴィル夏開催、ここでは二つのパターン・レースが行われました。
まずミネルヴァ賞(GⅢ、3歳牝、2500メートル)は1925年創設の歴史あるレース。
10頭が出走し、イーヴンの1番人気に支持されたカーラ Kalla が見事期待に応えました。2着は短頭差で最後方から追い込んだパーンチュア・レア Peinture Rare 、3着は2馬身半でピアレセンス Pearlesscence です。
ザルカヴァの半妹ゼルケリヤ Zerkeriya は4着。
調教師アンドレ・ファーブルはこのレース8勝目。騎手はマクシム・グィヨン、馬主はウルマン男爵夫人。
陣営ではヴェルメイユ賞を狙うようですね。
もう一つのド・リューレイ賞(GⅢ、3歳牝、1600メートル)は今年からパターン・レースに昇格したレース。レース名のリューレイ Lieurey とはドーヴィル南方のコミューン(地方自治体)の名前で、発音は良く判りませんが、一応「リューレイ」としておきました。
当初登録から1頭が取り消して11頭立て。12対5の1番人気ソネヴァ Soneva が2着イマージェンシー Emergency に2馬身差を付けて圧勝しています。
3着は更に1馬身で逃げ粘ったウィルサイド Wilside 。
ソネヴァはイヴ・ド・ニコライ厩舎。スミヨン騎手の落ち着いた騎乗で最後方からの射し切り勝ちです。
フランス1000ギニーは5着だった馬で、この後はムーラン・ド・ロンシャン賞が目標の由。
ところで、8月初めに出掛けていて書き落としたレースが一つありました。
8月1日にドーヴィル競馬場で行われたプシケ賞(GⅢ、3歳牝、2000メートル)。今年はこのレースがドーヴィル開幕日のメイン・レースでした。
8頭立てで行われ、去年の2歳チャンピオン牝馬プロポーショナル Proportional が、9対5の1番人気に支持されたものの短頭差で2着。勝ったのはルルーシュ厩舎、クラスタス騎乗のボード・ミーティング Board Meeting でした。
3着には2馬身半でプルーマニア Plumania という結果。
遅れ馳せながら簡単に結果だけ報告しておきます。
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