フロール賞

フランスではシーズン終盤のパターン・レースが断続的に続いていますが、昨日はサン=クルー競馬場でフロール賞(GⅢ、3歳上牝、2100メートル)が行われました。

レース名のフロール Flore とは春の女神フローラ(フランス語ではフロール)のこと。何故晩秋になって春の女神なのか、という疑問も生ずるところですが、1893年に創設された頃は春の競馬だったのが所以。
それが様々に条件が変わって、現在の10月末で定着したからなんですねぇ。

パターン・システムが導入された1971年からずっとGⅢに格付けされてきましたが、当初は3歳牝馬のみに限定されたレース。1981年から現在のように古馬牝馬にも開放されています。但し、GⅠ勝馬には出走権がありません。

今年は13頭が出走、11対2に支持されたセリメーヌ Celimene がゴール前50ヤードで先行馬を交わし、測ったような追い込みを決めました。
半馬身差で2着惜敗は1番人気(11対5)のシェミーラ Shemiyla 、短頭差3着に伏兵レインボウ・ダンシング Rainbow Dancing が食い込んでいます。

イギリスからはエリザベス女王の持ち馬インタイスメント Enticement も参戦して果敢に逃げましたが、最後はバテて7着に敗退。
またゴスデン厩舎からはテイク・ザ・ヒント Take The Hint も出走して4着で入線しましたが、5着入線のラ・ブーム La Boum (一昨年のこのレースを制した6歳馬)の進路を妨害したと判定され、5着降着となっています。
ゴスデン師は、ヴェルメイユ賞でのダー・レ・ミ降着に続く不運ですね。

勝ったセリメーヌはサン=クルー競馬場を得意にしている3歳馬。4月にはここでぺネロープ賞(GⅢ)を制し、仏オークスでも4着に健闘していました。
その後期待されたドイツ・オークスで惨敗。今回は長期に休養を取って久々のレースでした。まだまだ馬は若く、4歳になる来年も現役に留まる意向であることが陣営から発表されています。

管理する調教師はカルロス・レルナー師、騎乗していたのは師の息子であるヤン・レルナーでした。

 

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